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世界遺産登録、「顕著な普遍的価値」とはなんだろう

世界遺産登録に関するニュースが、メディアでここ数日にぎやかでした。

6月16日からカンボジア・プノンペンで開催された世界遺産委員会で正式に決まった富士山など、今年の世界遺産への新たな登録は19件とか。

これまで、世界遺産なんて言葉すら知らなかったのに、例によってマスコミが煽るとにわかに応援団になり、富士山の決定に、まるで関係者のように喜ぶ……

このことに限りませんが、少し日本人は人が良すぎるというか、平和で情弱(涙)じゃありませんか。

しかし、一方では、ではいったい世界遺産てなんなのか。登録される必要があるのか。という率直な意見を述べている方ももちろんおられます。

世界遺産。その経緯を見ると、「人類が共有すべき『顕著な普遍的価値』を持つ物件」とうたいながら、やはりそこには「お金」が動機として見え隠れするように思えてならないのですが……。

世界遺産は、諮問機関ICOMOS(世界文化遺産の保存・保護団体)によって「登録」「情報照会」「延期」「不登録」の4段階に判定されるのですが、なぜか「不登録」を勧告されたからと言ってそこで終わるわけではなく、昨年の「キリストの聖誕教会と巡礼路」(パレスチナ)のように、最終的には「登録」されることもあります。

日本が07年に登録された「石見銀山」(島根県大田市)も逆転登録のパターンといわれてますね。

当時、ユネスコ予算の4分の1に当たる87億円を日本が分担していたことから、ジャパンマネーで逆転登録させたと陰口を叩かれたものです。

一方、登録に立候補する側ですが、国を挙げて世界遺産を目指すのは「簡単に言ってしまうと、“儲かる”からだ」と断言するメディアもあります。結局こっち側も「カネ」なんですね。
例えば、「紀伊山地の霊場と参詣道」(和歌山県)の高野山は、地元シンクタンクによると、観光客2割増で経済汲及効果は年間273億円だ。
 別表の通り、国内の16の世界遺産の多くが、登録前年よりも観光客を増やしている。
世界遺産
 ただし、「石見銀山」(島根県)は、ピークだった08年の約81万人から4割減の50万人に観光客が減ってしまった。
「日本人の特徴として、平泉が登録されるとあちら、次が富士山だとそちらに客が流れてしまう。ただ、石見銀山も登録前から比べたら、まだ10万人ほど増えています」(地元の島根県大田市観光協会・広報担当者)
 また、世界遺産登録にかかるコストを嫌って立候補を断念する自治体も多い。最上川で登録を目指した山形県は、今年の準備予算だけでも約4億円かかるとし、世界遺産を目指すのをやめてしまった。平泉も立候補にあたり、周辺の土地の賢い上げだけで約23億円を使っている。
 さらに、いったん登録されたら、“現状維持”が条件。富士山も観光客増を当て込んでケーブルカーは設置できない。09年には、橋を造ったドレスデン・エルベ渓谷(ドイツ)が登録を取り消されている。
 世界通産は、世界中に962件もある。ありがたみという点では効果が薄れているようだ。「日刊ゲンダイ」(5月28日付)

世界遺産というお墨付きをもらっても、「観光客増を当て込んでケーブルカーは設置できない」のでは、「儲かる」という目論見通りにはいきませんね。

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たしかに遺跡、景観、自然など、手を加えてしまったら、登録した状態から変わってしまうわけですが、世の中は、文化や価値観も変わり、人々の暮らしも発展します。

どこまでの「現状維持」が現実的なのか、という問題もあると思います。
100年も200年もたっているのに、その地だけが今のまま1ミリも変わらない、というのははたして可能なのか。うわべだけでも実現するには相当の犠牲や我慢もしなければならないのではないか。そんな気がします。

いずれにしても富士山、これからどうするのでしょうか。

鎌倉は立候補を取りやめたそうですが、ユネスコ諮問機関の勧告では、武家の権勢などを示す物的証拠が不十分とされたとか。

別にユネスコに認められなくたって、鎌倉の古都としての価値がいささかも下がるわけではないし、そういうことならそれでもいいのではないかと思うのですが、鎌倉在住の方はまた見解が異なるのかもしれませんね。

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