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『日本一の男の中の男』メイツガール平山美紀(みき)も蒲田出身

『日本一の男の中の男』(1967年、東宝)を鑑賞しました。1968年のお正月映画でした。すでに日活で看板女優になっていた浅丘ルリ子が、出演者のクレジットに「(日活)」をつけたまま堂々と他社出演。歌のシーンでは、ナベプロ新三人娘と、大田区蒲田出身の平山美紀(現平山みき)らメイツガールも出演しています。

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『東宝昭和の爆笑喜劇DVDマガジン』(Vol.8)より

『日本一の男の中の男』は、講談社から隔週発売されている『東宝昭和の爆笑喜劇DVDマガジン』(Vol.8)に収録されました。

この分冊百科は、最初の10号までは東宝クレージー映画の人気投票で収録順を決めたそうですから、『日本一の男の中の男』は、30作ある同シリーズの作品中、8番目に人気がある作品ということになります。

私個人の好みでは、11号以降に収録されたものにもいい作品はあると思いますが、やはり本作は、ヒロインが今までと違い他社出演の看板女優というところが新鮮だったのかもしれません。

もうこの頃の映画界は、五社協定という専属スターシステムは形骸化していたのでしょうか。

ネタバレ御免のあらすじ


今回の植木等の役名は小野子等(おのこひとし)。造船会社のモーレツ営業マンですが、現場で会長(東野英治郎)をそうとは知らずに怒鳴りつけ、系列のストッキング会社に異動させられます。

会長の孫娘で合理主義者の秘書課長(浅丘ルリ子)は、植木等を宣伝部に配属することを会長に進言します。

植木等は女性社員を屋上に並ばせて、脚のきれいな女性を選んでCMを製作。売上を伸ばします。

これは、今は現実にはもちろん、映画やドラマのシーンとしても不可能でしょうね。

その実績から営業部への異動を命じられた植木等は、今度は谷啓が決定権者であるデパートを接待で新規開拓。

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すると今度は、新設の外国部の部長の辞令がおります。

課長である浅丘ルリ子より偉くなった植木等は、また接待費をたくさん使い、ナイロンを扱う大手会社と契約を成功させ、浅丘ルリ子と結婚にこぎつけハッピーエンドです。

浅丘ルリ子のボーイフレンド役に岡田真澄が出ているのですが、いつの間にか植木等と結婚してしまうので、何か鞘当があってもいいんじゃないかと思いました。このへんは少しストーリー展開が平板でした。

たとえば、シリーズ第一作の『ニッポン無責任時代』(1962年)は、部長に昇格した後、いったん裏切りにあって失脚しているのですが、本作には、そのような“山あり谷あり”がありませんでした。

平山美紀のメイツガール時代


さて、『日本一の男の中の男』の見どころは、まだ日活の契約が残っていた浅丘ルリ子が“東宝映画初出演”していることと、ミュージカルショーの要素を採り入れ、歌のシーンが2回出てきていることです。

ひとつは、ナベプロ(渡辺プロ)の“新3人娘”である、木の実ナナ、伊東きよ子、奥村チヨが揃い踏みで、劇中で植木等が企画制作したCMに出演しています。

正直、初代のナベプロスパーク三人娘(中尾ミエ、園まり、伊東ゆかり)ほどは浸透しなかったかなと思います。

もうひとつは、植木等が営業部に異動になり、新規開拓の接待でデパートの部長の谷啓や芸者らを引き連れて入ったクラブで歌っている、平尾昌晃とメイツ・ガールです。

メイツガールズ
『日本一の男の中の男』より

いちばん左は、トワ・エ・モワの山室英美子(現白鳥英美子)、久美かおり、平山美紀(現平山みき)です。

平山みきの公式サイトによると、1967年に銀座の音楽喫茶『メイツ』のオープンに伴い、メイツ・ガールが誕生したそうです。

平山美紀『真夏の夜の夢』より

平山美紀(平山みき)は東京・大田区蒲田の出身で、私が卒業した小学校の近くに実家がありました。

その小学校は少子化で廃校になってしまいましたが、今その実家があるかどうかはわかりません。

平山美紀については、過去に次の記事を書いています。

平山三紀(現みき)の「真夏の夜の夢」
井上陽水など、秋にリリースされた「夏の歌」

東宝クレージー映画は、植木等、ないしはクレージーキャッツが、劇中歌って踊るシーンが毎回あるのですが、同年4月に公開された『クレージー黄金作戦』では、ザ・ピーナッツ、ジャッキー吉川とブルーコメッツ、ジャニーズなどが、ストーリーに影響しないところで歌って踊るシーンがありました。

『クレージー黄金作戦』より
『クレージー黄金作戦』より

今回もそれを採り入れ、ストーリーの合間に歌が入る映画版シャボン玉ホリデーとしての構成になっています。

喜劇映画はたくさんありますが、古澤憲吾監督は、ミュージカルの要素を採り入れた独自の世界を作り上げました。

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