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『運命を生きる』浅野史郎氏、成人T細胞白血病(ATL)からの生還

浅野史郎

『運命を生きるーー闘病が開けた人生の扉』(岩波書店)という本で、自らの闘病を明かした浅野史郎氏が、『日刊ゲンダイ』(2016年6月4日付)の「プロの本棚」というコーナーで取材を受けていました。著名人の読書に関するインタビューですが、すっかり頭髪の変わった姿を見て、改めて成人T細胞白血病(ATL)によるすさまじい闘病生活を感じさせました。




浅野史郎氏は、元宮城県知事で、東京都知事選挙に立候補したこともあります。

政治家としての評価は賛否両論ありますが、今日はその話ではありません。

最近は、舛添要一東京都知事の問題で、テレビでも浅野史郎氏の声の出演は確認したのですが、あまり地上波テレビを見ないせいか、本人がうつっているところを見ることはありませんでした。

それが、冒頭に書いたように『日刊ゲンダイ』(2016年6月4日付)の「プロの本棚」というコーナーに登場。

久々に写真を見て、ちょっとびっくりしました。

浅野史郎

いや、頭髪がね……

もちろん加齢もあるでしょうが。

それとも、以前はカツラだったのかな。

いずれにしても、その変化から、浅野史郎氏が経験した、成人T細胞白血病(ATL)のすさまじい闘病生活を思い起こさずにはいられませんでした。

『運命を生きるーー闘病が開けた人生の扉』(岩波書店)には、2009年5月に、急性型成人T細胞白血病の発症を宣告されたものの、それを運命と受け止め、抗がん剤とミニ骨髄移植によって生還した経緯が書かれています。

急性白血病が重篤な病気である、というのは一般にも知られていると思いますが、成人T細胞白血病(ATL)は、主に母乳を介した母子感染で発症する、とくに難治性の高いウイルス性の白血病です。

沖縄、鹿児島、宮崎、長崎など、九州地方にキャリアが多いとされていますが、最近は、たとえば北海道出身と九州出身の人が東京で知り合って結婚することもありますから、地域性がすべてとはいえなくなりました。

いずれにしても、キャリアなら必ず発症するということではありません。

発症は5%、急性化は1%、つまり大半は一生発症せずに、しかも発症は感染から40~60年以上のタイムラグがあるそうです。

まあ、なるかならないかは運ですね。

浅野史郎氏は、57歳のとき(2005年)に、献血でHTLV-1ウイルスに感染していることが判明したそうです。

そしてその4年後、つまり推定で感染後61年目で発症しました。

「急性転化する可能性はあると言われていたので、青天の霹靂というわけではなかったけれど、『自分は急性転化するはずはない』と楽観していたので、一瞬ですが打ちのめされました。そのあと、いろいろお話を聞いたのですが急性転化した場合、生存期間中央値が11カ月と聞かされ、事態の深刻さに身震いがしました」(がんサポートより)

誰でも、どこかに逃げ出したくなってしまうような話です。

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現実と向き合って治療


しかし、気持ちを切り替えた浅野史郎氏。

その後は治療と向き合い、抗がん剤とミニ骨髄移植という、ガイドライン通りの厳しい治療で見事生還。

今年で発症してから7年になります。

みのもんたが、「あなたなら大丈夫と思ってました」なんて言ってましたが、とくに還暦過ぎの発症ですから、それはもう壮絶だったと思いますよ。

骨髄移植の場合、ドナーは肉親が適合しない場合は骨髄バンク経由になるのですが、他人で一致する確率は決して高くないのです。

その上、ドナーも実は提供は命がけなのです。

色々意見はありますが、私は決して簡単なことだとは思いません。

そして、ドナーが誰であるかは患者には明かされず、ドナーも誰に提供されるのかはわかりません。

生還した浅野史郎氏はこう言っています。
なった方には「絶望しないで、大丈夫だから」と発信していこうかと思う。
還暦ATLの星と言われているので輝き続けなきゃいけない。
http://members2ami-go.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/atl-479f.html

さて、浅野史郎氏は、確率的には奇跡的な生還でしたが、運が良かったのでしょうか。

そうとはいえないですよね。

運が良ければ、そもそも発症しないから。

現実を受け入れて、前向きに頑張ったことが結果として生還につながったのだと思います。

私自身も、あまり自分を運の良い人生とは思っていませんが、今回の浅野史郎氏を含めた、ピンチを克服した人々のことを思い出し、現実はきちんと受け止めて、進むべき道を間違えないようにしたいものだといつも思っています。

運命を生きる――闘病が開けた人生の扉 (岩波ブックレット)

運命を生きる――闘病が開けた人生の扉 (岩波ブックレット)

  • 作者: 浅野 史郎
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2012/05/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

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