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萩原遼氏にもうひと働きお願いしたい朝鮮半島問題

萩原遼

萩原遼氏(朝鮮半島問題研究家)が生まれたのが、2月3日といわれています。北朝鮮に批判的な言説者としておなじみですが、もとは日本共産党機関紙『赤旗』の平壌特派員。しかし、現在は右翼的勢力とはもちろん、左翼と称する側ともうまくいっていないようです。真実とは何か、政治セクトとは何か。萩原遼さんをめぐる環境にはそんな疑念を拭えません。



「水爆実験」報道に続き、今度はミサイル発射予定が取り沙汰されている北朝鮮。

国際社会を戦慄させる「戦略」にはっきりカジを切ったのは、ラングーン事件(1983年)、そして大韓航空機爆破事件(1987年)あたりからではなかったかと思います。

大韓航空機爆破事件(1987年)。

「蜂谷真由美」を名乗る日本人になりすまして、大韓航空機に搭乗した金賢姫ほか2名の北朝鮮工作員が、航空機に爆弾を仕掛けて爆破させた事件のことです。

東西冷戦がまだ残っていたこの時代。

当時の日本社会党など、自称も含む「左翼」陣営は、北朝鮮がそんなことするはずがないという不可知論の態度をとっていました。

しかし、日本共産党だけは、

絶対北朝鮮の仕業だーっ!

わしはまけんぞ

とがんばっていました。

もちろん、北朝鮮が、「はい、私どもの仕業です」などというはずはありません。

当初は、金賢姫が、北朝鮮の人間であることすら認めませんでした。

そこで、怒り心頭に発したのは、元「赤旗」(←日本共産党機関紙)平壌特派員、萩原遼氏でした。

萩原遼氏は、北朝鮮駐在中、1972年の南北対談を取材し、南の要人に花束を渡す子供時代の金賢姫の写真を撮影していました。

そこで、当時の写真週刊誌『グラフこんにちは日本共産党です』にそれを発表したのです。

金賢姫1

金賢姫2

おそらくは、米ソ中韓朝、全部「ダメなものはダメ」と喧嘩しまくった(でも東欧にはそうでもなかったかな)宮本顕治体制の日本共産党だから許されたことだったのでしょう。

良くも悪くも「普通の政党」での存在価値をうかがう今の同党なら、絶対許されないし、許されないからこそ、後に、萩原遼氏は日本共産党を除籍されました。

今の、自称左翼陣営の中には、朝鮮学校授業料無償化に反対した萩原遼氏の、在特会批判は信用出来ない、仲間として一緒にやれないなどという、左翼お得意の「セクト主義」を持ち出している向きがあるのですが、

私はこういうとき、もちろんネトウヨとは違う意味ですが、「左翼って何よ」と考えます。

萩原遼氏は、北朝鮮の実情を見逃さずに、「右」だの「左」だのという意味不明なボジションに遠慮せず、是々非々で、「朝鮮総連」も「在特会」も「ダメなものはダメ」と批判をしているだけでしょう。

筋通ってるじゃないですか。

なにが間違っているのですか。

だから私は、物事を判断するときはいつもこう思っています。

事実を公正に捉えられない勢力に、右も左も関係なし。

そういうレッテル以前に、まずあるのは、「味噌」か「糞」かの違いを見極めることです。

もちろん、俺は「右」だから「左」は問答無用に全部「糞」なんて言うのは「見極め」たことになりませんよ。

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日朝問題はこれからが正念場


どの分野でもそうかもしれませんが、朝鮮半島研究者たちは、お互い仲が良くありません(笑)

たとえば、日朝協会という団体があります。

萩原遼氏はここの会員でしたが、もうだいぶ前に亡くなった同会元役員の川越敬三氏とは不仲でした。

川越敬三氏というのは、日本で唯一と言ってよかったはずですが、北朝鮮の『労働新聞』をすべて目を通す研究者でした。

それだけに、ちょっと北朝鮮寄りだったのですけどね。

実は、縁あって私は、その川越敬三氏の門下生でした。

ですから、朝鮮半島問題。1980年代ぐらいまでなら詳しいです(笑)

でも、すでに私が知り始めた時は、北朝鮮の怪しさが表沙汰になっていた頃なので、「北朝鮮寄り」にはなれず、「労働新聞」を読むよりも、むしろ「不仲」の萩原遼氏の言論活動にシンパシーを感じたものです。

萩原遼氏は、2年前に胃がんの宣告を受けたそうですが、治療の経過はわかりません。

でもまあ、日朝、日韓関係の現状を考えると、まだまだ仕事はあるはずです。

萩原遼氏には、セクト主義ありきの旧弊なパフォーマンスに信念を埋没させすに、是々非々で“結果にコミットする”仕事をしていただきたいと思います。

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