So-net無料ブログ作成

『いますぐ読みたい日本共産党の謎』で篠原常一郎氏が述べたこと

shinoharakyousantou.png

『いますぐ読みたい 日本共産党の謎』(徳間書店)を読みました。著者の篠原常一郎氏が、今回の都知事選で、いわゆる泡沫候補者よりも注目された人だったからです。日本共産党で20年専従職員としてはたらき、筆坂秀世元参議院議員・党政策委員長の公設秘書をつとめた後除籍。その後は民主党の衆議院議員の公設秘書も務めたそうです。

商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。

今回の都知事選は、3人の候補者ばかり報道すると残りの候補者が物申し、問題になりました。

ただそのクレームがあったことで、今回はむしろ今まで以上に「泡沫候補」にスポットがあたったよう思います。

残りの候補者、たしかにそれぞれユニークでした。

とくにネットでは、その中の山口敏夫候補を支えてきた、篠原常一郎氏の応援演説に注目が集まりました。

投票日前日の、篠原常一郎氏の応援演説動画は、数時間で視聴回数が驚くほど跳ね上がりました。



失礼ながら、山口敏夫候補目当てに、それだけ数字が上がったわけではないでしょう。

今回の民共統一候補に、疑念や憤りを感じていた有権者の関心が、両党、とりわけ日本共産党に詳しい著者にむいたのでははないでしょうか。

日本共産党を去った人は、もう枚挙に暇がないので、正直なところ、最近はいちいちその言説に注意を払っていなかったのですが(笑)、この方の話は面白い。

上の動画自体も面白いですが、上記の書籍『いますぐ読みたい 日本共産党の謎』(徳間書店)も読んでみました。

発行されたのは2009年なのでちょっと古いのですが、それは最新の情報がないというだけで、掲載されている内容自体は今も通用する話です。

内容は、ざっとこんな感じです。

マルクスが主張した社会発展の流れは現代に当てはまる点が少なくないのに、日本共産党に人気がないのは、党そのもの問題点を国民が見抜いているからであり、それは国民が正しい

「マルクスの後継者」を自称する不破哲三氏は、21世紀のうちには社会主義が問題になる、などと誰も確認できないところに夢を「延期」しており、要するに社会主義革命などまじめに考えていない。つまり日本共産党はとっくに社会主義の旗を自分からおろした←それで最近「科学的社会主義」と言わなくなったわけだ

地方組織の党専従は遅配欠配で困窮している。生活苦で党員の規律も崩れている

不破哲三氏のマルクス研究はその時々で都合よく解釈が変わる。またそれは党幹部としての研究のはずなのに印税はほとんど個人で受け取っている

今の議員は中選挙区制時代と違い、ドブ板選挙で勝ち上がっていないので有権者とのつながりも希薄であり、マルクス研究も満足にしていない

宮本顕治は、戦前の官憲による拷問の後遺症で腕も上がらず足も後遺症があった。それでも非転向を貫いた「勲章」もあって党内では神扱い。「ミヤケン」と聞くと直立不動になった

日本共産党が拉致問題に不熱心な理由


ひとつ詳細にご紹介すると、北朝鮮の拉致問題に触れられています。

日本共産党は、北朝鮮とズブズブだった日本社会党とは違い、金賢姫事件では、北朝鮮の蛮行をいちはやく糾弾。

証拠の写真まで出すほどでした。

萩原遼氏にもうひと働きお願いしたい朝鮮半島問題

金賢姫1

金賢姫2

しかも、拉致問題では、まっさきに国会で橋本敦参議院議員が質問し、当時の梶山静六国家公安委員長が、警察庁としてこの容疑の存在を認めています。

つまり、もともとは、北朝鮮批判の急先鋒だったはず。

それが、不破哲三体制になってから急にトーンダウン。

2002年の拉致事件被害者帰国時、『しんぶん赤旗』は第一面に不破哲三中国見聞録の連載をノーテンキに掲載して、良識ある支持者の怒りと失笑をかいました。

では、なぜトーンダウンしたのか、

ネトウヨが中傷するように、北朝鮮を慮ったのか。

そうではありません。

答えは、1999年に不破哲三氏が、衆議院予算委員会で「(拉致問題の解決に向け)北朝鮮との正式の対話と交渉のルートを確立する努力を」と主張したからだそうです。

不破哲三氏の、あれこれ言わず交渉ルートを開こうとの提案は「貴重な到達点」であり、それを後退させることがあってはならない、という馬鹿げた理由で、議員は以後拉致問題についての一切の質問を禁じられたそうです。

たとえば、このブログでもご紹介した吉岡吉典参議院議員は、泣く泣く質問をボツにしたとか。

吉岡吉典さんを思い出す石破茂内閣府特命担当大臣の真意は……

吉岡吉典

要するに、自分よりも手柄を立ててほしくないという不破さんの意向で、日本共産党にとって朝鮮問題はアンタッチャブルなものになってしまった、と著者は暴露しています。

今回の都知事選だって、憲法がどうのこうのという大義を掲げて民進党と一緒にやり不可解な候補者を擁立しましたが、党幹部しか知らない何らかの都合があったと私は見ています。

スポンサードリンク↓

まとめ


著者が本書を書いたのは、そういう現実をうすうす知りながらも向きあおうとせず、党の言うことをストンと胸に落とすだけの党員・支持者になってほしくないからだといいます。
「共産党が躍進すれば、助けてくれる」的な望みは、共産党自体の思想や考え方から見てもあり得ないのです。(中略)共産党が政権を取ったとしても、不満だけ言っていたワーキングプアに、望むような状況が与えられるとは思えません。世界の労働者の歴史を見ても、たとえばフランスで長期のバカンス(休暇)制度が実現したのは労働者全体が激しいストライキ闘争に取り組んでのことです。  歴史は、苦労をいとわず主体的に闘い努力する人によって切り拓かれてきたのですよ。

日本共産党を批判している体裁ですが、実はイケてない大衆を批判する本だったわけです。

要するに著者は、どのような勢力が政権を取ろうが、すべき努力をしない奴はどっちみちダメだよと言っているのです。

「人や共産党をあてにせず未来を切り拓こう」とまで書かれています。

ただし著者は、マルクスの著書は否定しておらず、日本共産党の一般党員は無私で他人のためにつくすいい人が多いと書いています。

政治は支持・不支持その他利害関係の絡むデリケートな問題ですが、元党専従の証言としてリアリティを感じたので、ご紹介しました。

いますぐ読みたい 日本共産党の謎

いますぐ読みたい 日本共産党の謎

  • 作者: 篠原常一郎
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2009/09/17
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...
スポンサードリンク↓


nice!(299)  コメント(10)  [編集]
共通テーマ:学問

nice! 299

コメント 10

yamatonosuke

そうなんですね。勉強になりました。
by yamatonosuke (2016-08-04 00:19) 

ナベちはる

話題になった3人以外はクローズアップがほとんどされなかったように思うので、もっと他の候補のことを取り上げていればもしかしたら結果が変わったかもしれませんね。
by ナベちはる (2016-08-04 01:00) 

あなたの1票は無駄になりました

記事にある動画の話

17分と長いが鳥越の卑劣な訴訟手口等、政治の裏を演説で大暴露してる(全部暴露で面白い)
https://www.youtube.com/watch?v=DDUezZblHPY

一部だけでもこれ

>週刊文春が記事を出した途端に、その日の内に、有名なね、悪徳サラ金で潰れちゃった武富士の
>顧問だった弘中淳一郎って弁護士がいる、これを顧問にしてですね、刑事訴訟やったんですよ
>鳥越さんは

>この人は(弁護士)得意でね、やれ損害賠償5千万だ、1億だ2億だ4億だってやってきて
>我々ね、フリージャーナリストがサラ金の悪事を暴いたりすると訴えてきた

>これね、大きい金で訴えられるとね、どういうことが起きるかというと
>裁判所の手続き費用がこんなに上がっちゃうんですよ、そしたら個人じゃ負担できない

>そういうのをスラップ訴訟というの、嫌がらせ訴訟(wikiでは威圧訴訟、恫喝訴訟)
>それを常套手段にする弁護士を使って、週刊文春を訴えた

>でもね、やっぱりね、無駄にお天道様照らしてないと思うんだけども
>それが被害者の怒りを買っちゃったんですよ

>それで、人権派と呼ばれる弁護士達がですね、密かに話を聞いて相談乗ってね
>今裁判の準備してるそうです、記事の載ったものなんてね、ほんとにソフトにしてるんですよ

>ほんとはもっと酷いことやってるんだよ、それに気が付いた弘中弁護士は
>選挙終わったら、こっそりね、訴え取り下げようとしてる、これほんとの話ですよ

小池が先出しジャンケンでチョキを出していたら
 
野党連合が後出しでパーを出したってこと。
by あなたの1票は無駄になりました (2016-08-04 01:13) 

犬眉母

そういえば選挙の前に、最寄りの駅にエレベーターをつけるとか
南口を作るとかの署名運動に協力と言って来たのに、
ずっと何も変わらないので聞いてみたら、私鉄だから限界があると
いわれたことがあります。
だったら署名運動なんてやったって仕方ないのに。
by 犬眉母 (2016-08-04 01:20) 

うつ夫

不破さん宅は千坪の豪邸にお住まいだそうですね。
by うつ夫 (2016-08-04 01:43) 

pn

印税は自分の懐かぁ。それって共産主義?
by pn (2016-08-04 06:19) 

Take-Zee

おはようございます!
共産党で一つ・・・
私は団塊の世代より2~3歳若いのですが
就職活動のとき、共産党に関係しているだけで
大手企業などは入社できずらかったのですよ。
 思想調査の人が近所まできたケースも・・・

ですから、あまり良い印象はないですがブレナイ
政党なので少し応援しています。

by Take-Zee (2016-08-04 06:49) 

なかちゃん

高校生の時、友人の影響で民主〇年同盟という共〇党関係の団体に、社会人になってからは所属組合の関係で社〇主義青年同盟という社〇党関係の団体に所属していた時期があります。
どちらも深入りはしませんでしたし今は両方ともめでたく脱盟していますが、今から思うと若気の至りだったように思えます。
当時から、両者とも社会主義を唱えているのに何で犬猿?みたいに思っていました。
まぁ、いつまでもそんなんだから巨大な与党に勝てないのかもしれませんね (^^;

by なかちゃん (2016-08-04 09:40) 

tachi

共産党はかかわりをもったことがないので
さっぱりわかりません。
最近、生活が苦しいせいか、勢力があがっているようですね
by tachi (2016-08-04 11:18) 

関谷貴文

今回の都知事選もそうですが
共産党は政治センスなさすぎ。
あれだけ拉致問題が騒がれていたのですから、
そこで先頭に立てば右の人も見直したのに。
千載一遇のチャンスを逃しましたな。
by 関谷貴文 (2016-08-06 01:10) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Copyright © 戦後史の激動 All Rights Reserved.
当サイトのテキスト・画像等すべての転載転用、商用販売を固く禁じます