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『笑撃! これが小人プロレスだ』小人プロレスは差別だったのか?

小人プロレス

『笑撃! これが小人プロレスだ』(高部雨市著、現代書館)を読みました。最近は、高山善廣らプロレスラーの負傷事故があり、報道をめぐってプロレスの「危険さ」が改めて取り沙汰されています。以前は「危険」であること以外に、「差別だ」といわれるプロレスもありました。



日本では、全日本女子プロレスの前座で、小人プロレス(ミゼットプロレス)が行われていました。

ミスター・ポーン、プリティ・アトム、リトル・フランキー、角掛仁、天草海坊主、ザ・コブッチャーといった名前は、興行のポスターでご記憶にありませんか。

小人プロレスラーは、絶妙の演技で豊かな笑いを提供しましたが、テレビ中継で試合は放送されず、スポーツ新聞にも試合結果が報じられることはありませんでした。

そして、今はほとんどのレスラーが亡くなり、何より全日本女子プロレスの崩壊によって興行自体が消滅しました。

『笑撃! これが小人プロレスだ』は、「小人プロレスの歴史を紐解きながら、小人に対する理不尽な差別や、その差別を生み出す社会のあり方までをも記した一冊」として話題になりました。

本書の考えどころを、4点にまとめます。

小人プロレスは差別か


小人プロレスは本人たちが望んで行っているのに、人権団体が差別とうるさいため、マスコミはタブー視して一切取り上げず、逆にそれが小人レスラーたちを社会の「日陰者」のような扱いに追い込んでいた、といいます。

本書では、自分たちの仕事を取り上げないでほしい、とインタビューで述べているレスラーもいます。

人権を守るのは結構なのですが、そういう場合の「人権団体」というのは、暴力的な抗議を行うんですよね。

だからマスコミが萎縮する。

反原発、反基地にもいますよね、そういう暴力的な「反対運動」。

右であれ自称「左」であれ、そういう運動を私は否定せざるを得ません。

「小人」を見下す日本人の特異な価値観


そもそも、小人プロレスを見下すのは日本固有の見方で、たとえばメキシコでミゼットプロレスは市民権を得た仕事であり、むしろ「おめでとう」とすら言われることだといいます。

国の事情も価値観も違うので、だからメキシコがなんでも正しいということにはなりませんが、現代社会の価値観が普遍的とはいえない、という示唆を与えてくれています。

障がい者を人間ではないように見下している価値観、後で恥ずかしい思いをすることになるかもしれませんよ。

肉体へのダメージは通常のプロレスラー以上に大きい


プロレスは八百長だ、インチキだ、という声もありますが、少なくとも技をかけられたり(かけたり)、流血したりするのは事実です。

そのダメージが蓄積して、再起が困難な後遺症を抱えたり、最悪は亡くなったりすることもあります。

小人プロレスは、それがより顕著なのです。

昨今のプロレスの危険技乱発自体は、歯止めをかけるべきだと私は思います。

ただ、プロレスラーという仕事は、自分の(少なくとも健康)寿命を切り売りして、プロレスラーを続けているといっていいかもしれない特殊な分野であることも確かです。

「小人」は障がい者か


「小人」になった経緯はいろいろなので、例外が絶対にないとはいいませんが、小人プロレスラーは障がい者ではなく、フリークス(異形の者)です。

ジャイアント馬場も、アントニオ猪木もそうであったし、吉本新喜劇で低身長を売り物にしている池乃めだかや、顎を売り物にしている辻本茂雄だって、「異形」で商売しているわけです。

ところが、小人プロレスの「異形」だけは認められないのはおかしい、とレスラーたちも著者も述べています。

その経過(病気)は何であれ、プロレスまでできる人は、障がい者認定はされません。

たとえば、軟骨栄養症が進行しても、脚が短いだけでは身障者としての認定は微妙で、歩けなくなったとか、生活に支障をきたしたとき、初めて「障がい」とみなされるのです。

まとめ


障がい者の意見や行為なら無条件に正しい、とは思いません。

ただ、今回の小人プロレスについては、障がい者に対する誤解や、マイノリティに対する反差別を装った差別の裏返しになってしまっている面もあったように思います。

……ということで、障がい者とはなんだろう、ということを多方面から考えさせてくれる書籍でした。

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ほどほどの甘酸っぱさで飽きが来ないパン


今日、こっそりご紹介したいおやつは、『クランベリーとアーモンドのパン』(木村屋總本店)です。

クランベリーとアーモンドのパン

クランベリーとローストアーモンドを生地に練り込んだパン。

乳化剤、イーストフード、マーガリン、ショートニング不使用。

ロールパンが2つくっついたような形状で、分けやすく食べやすいパンです。

パン生地そのものは、柔らかくしっとりしています。

クランベリーは、ドライフルーツなのでジャムのように甘すぎず、酸っぱさも適度に感じられて爽やかな印象です。

パンとクランベリーの割合もちょうどよいのがいいですね。

甘酸っぱさをところどころで感じつつも、出しゃばらないので飽きがきません。

ローストアーモンドは、香ばしさとプチッとした食感があり、よいアクセントになっています。

クリームがたっぷり入っていたり、何かのペーストが乗っていたりする、自己主張の強いパンに比べると、地味だがバランスのとれた美味しさです。

毎日食べるのならこういうパンを選びたいところです。

いかがですか、クランベリーとローストアーモンドを生地に練り込んだパン。

笑撃! これが小人プロレスだ

笑撃! これが小人プロレスだ

  • 作者: 高部 雨市
  • 出版社/メーカー: 現代書館
  • 発売日: 2009/02/16
  • メディア: 単行本

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nice!(277)  コメント(23)  [編集]
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コメント 23

足立sunny

小人プロレス、今、動画で初めて見ました。
やっておられた方はほんとに大変だったでしょうけれど、誇りもあったのでしょうね。
by 足立sunny (2017-05-09 20:32) 

pn

小人プロレスは知らなかったなぁ。
by pn (2017-05-09 22:55) 

末尾ルコ(アルベール)

例えばトッド・ブラウニング監督の『フリークス』という映画は、タイトル通り本当の見世物小屋のスターたちを集めて撮影された映画で、英国では長い間上映禁止になっていたのですが、現在ではある意味映画史上屈指の問題作として世界中で鑑賞され続けています。淀川長治さんは『映画千一夜』の中でこの作品を「僕の宝物」だと言っています。あるいはデヴィッド・リンチ監督の映画には頻繁に小人の役者が重要な存在として登場します。難しい問題ではありますが、小人の方たちの存在が、映画の歴史を実に豊かなものにしているのが事実であり、「小人が出ている映画は一切認めない」なんていうことを言い出す人たちがいるとすれはば、わたしはそう言う人たちを許し難いですね。小人プロレスも同様で、「本人たちが望んで」おり、エンターテイメントとしてプライドを持ってやっているものを「止めろ」と言うのは正しく「暴力」ですね。もちろん「肉体へのダメージ」という点は、今後もプロレス界全体の課題ではあります。ただ、プロレスだけでなく、一部の俳優たちやミュージシャン、芸術家たちも、その過酷な創作姿勢によって短い命に終わった方たちもいて、そうした姿勢だからこそ人間の心を動かすものが生まれる場合もあり、非常に難しい問題です。

『クランベリーとアーモンドのパン』・・・これは高い評価をしておられますね。クランベリーもアーモンドも大好きです。見かけたら、ぜひ試してみたいと思います。

グレート小鹿がそこまでのレスラーだとは知りませんでした!アメリカで「かなり」のレスラーだったということも最近知った有様で(とほほ)、しかし昨夜くださったコメントを読んで吃驚しました。馬場VSシークをセミにして、小鹿がメインなんてことがあったのですね。子どもの頃持ってたイメージは、正に「セミファイナルレスラー」で、大熊とともに時に剽軽な流れを作って観客を盛り上げるけれど、イヤウケア、ブル・ラモスクラスには絶対勝てない・・・くらいの感じでした。それでは米国での活躍ぶりから考えたら、メインのスター選手として遇されてしかるべきだったとも言えるのですね。米国での「日本人ヒール」役が日本のマットで発揮できなかったというのはあるでしょうが、その辺りを上手にプロモートしたら、あの頃の全日本はもっとおもしろかったかもしれませんね。「日本人は善玉でないとならない」という縛りをもっと早めに解消していれば、興行もずっと膨らんでいたような気がします。

>馬場の目に塩をすり込み下駄で殴って恥をかかせるのだろうかと少し心配しました。

こうしたお話を伺うと、わたしも甘酸っぱい気持ちが蘇ってきます(笑)。前にも書きましたが、(2人も殺しているオックス・ベーカーが来るなんて、また誰か死ぬんじゃないか!)とか、それとホースト・ホフマンって子どもには弱そうに見えたので、(ブッチャーと試合したら、泣き出すんじゃないか)とか、こうしてイマジネーションが培われたものですよね(笑)。でも確かにグレート小鹿は、「やろうとすればいろいろできる」フレキシビリティは感じますね。ルックスも悪くないですし。   RUKO

by 末尾ルコ(アルベール) (2017-05-09 23:04) 

犬眉母

>>人権団体が差別とうるさい

「見世物」として認めないほうが、

素朴な差別よりタチが悪いと思いますけど。
by 犬眉母 (2017-05-09 23:08) 

tai-yama

ジャーマンスープレックスやボディプレスと何気にやって
いる技ですが、あれを実際素人がやる(受ける)とか、とても
大変なことだったり・・・と言うかできないです。
by tai-yama (2017-05-09 23:21) 

nikki

小人プロレス知りませんでした。
動画を少し見ました。
by nikki (2017-05-09 23:58) 

うめむす

沖縄そばのコメントありがとうございました。
私的には、ゆで方が少し足りないのでは、という感じでした。

いっぷくさんが書かれる記事の、振り幅の大きさと、その完成度の高さにいつも驚嘆しております。

「天草海坊主」という名前は、記憶にあります。
小人プロレスのレスラーたちが、プライドを持って試合をしている、という記事も(たぶんプロレス雑誌で)読んだことがあります。

私も暴力的な「反対運動」については、同じように感じてはいたのですが、いっぷくさんのように、的確かつ簡潔に考えをまとめて文章化することができません
by うめむす (2017-05-10 00:53) 

yamatonosuke

週間ゴングかなにかの特集でみたキがします。
時代を感じるマッチングですね〜
by yamatonosuke (2017-05-10 01:04) 

えのみ

私は朝はパンなのですが、一度ハマるとそればかり食べて
たまにはこんなパンも良いかもしれませんね。
by えのみ (2017-05-10 01:23) 

yumibaba

白木みのるっていましたね。
今、どうしていらっしゃるのかなあ?
by yumibaba (2017-05-10 04:04) 

chibacandy

プロレスは興味がないので、ほとんど観たことがないのです…ジャイアント馬場・アントニオ猪木の名前と顔はわかりますが、試合をTVで観たことありません。小人プロレスも知りませんでした。
このパンを軽く温めて食べてみたいです。
by chibacandy (2017-05-10 08:14) 

Rinko

女子プロレスの前座としてこのようなプロレスがあったんですねー。
「障がい者とはなんだろう」考えさせられますね。
by Rinko (2017-05-10 09:00) 

tachi

こんなプロレスもあるんですね。
大人もセットでやればバランスが取れるのではと
思ってしまいました。
by tachi (2017-05-10 09:44) 

れもん

小人プロレスは昔TVで見たことがありしっていました。
何を基準に障害というのか考えさせられます。
by れもん (2017-05-10 09:45) 

Take-Zee

こんにちは!
たしかに差別だったのでしょう・・・
好奇の目で見ていたのは事実でしょう。
でも、今ほど(異常なほど)身障者に優しさが
ない時代、彼らも生きていくためには仕方ない
仕事だったのかも知れません。

by Take-Zee (2017-05-10 10:38) 

馬爺

障碍者ではなく異形の者(いぎょうのもの)とは通常とはかけ離れた異様な姿形をした者、奇異な者でしょうがなぜこのような人を見世物のような形でレスリング等をやらせるんでしょうね。
当然障碍者として認定すべきではないでしょうか?
by 馬爺 (2017-05-10 11:32) 

ミケシマ

小人プロレス、知りませんでした。
というかそもそもプロレス自体好きではないのですが…
わたしは10歳から飲んでいる薬の影響で身長が伸びませんでした。
141cmで止まりました。
この身長のせいで苦労しましたよ。
一番辛かったのが周囲の目ですね。
知らない子どもなんか遠慮なくジロジロ見てきます。
初対面の人に「どうしてそんなにちっちゃいの?」と悪気なく聞かれることも何度もあります。
うちは父が184cm、弟が187cm、従妹たちも165cm以上ある高身長家系なので自分だけがチビなことをずっと悩んでいました。
健康なまま育った自分を思い描いて死にたくなったことが何万回もあります。
身長が低いだけで軽くみられる、こいつのことはバカにしていいんだ って無意識のうちに思っている人が多いように感じます。
意識しない差別なんだろうなぁ。
健康な人は、健康なことが当たり前なんですよね。
それがときにすごく悔しかったりします。
小人プロレス、見たくもないしきっと見ていられないと思います。
いろんな思いが溢れだしそうで…  同族嫌悪かもしれない。
by ミケシマ (2017-05-10 11:55) 

追いかけっ子

甘酸っぱさが適度にあるクランベリーに
プチっとアーモンド♪
ちょっとしたケーキのようですね(^.^)
by 追いかけっ子 (2017-05-10 12:38) 

伊閣蝶

リトル・フランキー、懐かしい名前です。
小人プロレス、私は興行のひとつとして観ておりましたし、登場されるレスラーを障碍者と考えたことなどありませんでした。
私たちの世代にとって、例えば俳優なら白木みのるさんなどもおられ、そうした身体的特徴を生かした表現も、エンターテインメントの世界では重要な要素の一つだと認識してます。
彼らが自らの意思でそうした活動をしているのに、いわば自分たちの勝手な思い込みで「差別だけしからん」と追及する姿勢には全く共感できません。
by 伊閣蝶 (2017-05-10 13:32) 

muku

小人さんプロレスみたことがありますが、
どことなーく障碍者なのかな?と思うことはありました。
今は何とも思いませんが、線引きは人それぞれなので
難しいですね。

今までnice!ご訪問をいただき有難うございました。
by muku (2017-05-10 14:28) 

えくりぷす

インドでは、フリークス(異形)は個性という考え方だと聞いたことがあります。それだけ神に近いのだとか。
小人プロレスといえば、快楽亭ブラック師が結婚式の余興に親交のあった彼らを呼んだそうです。そこに酔っ払った師匠の立川談志師が乱入したため、小人プロレスラーが怒って談志師匠をボコボコにした、という逸話があります。
小人とはいえ、鍛えている彼らは強かったのですね。
by えくりぷす (2017-05-10 15:08) 

こんちゃん

小人プロレスは好きでした。
子供の頃なので、そういう人がいるんだくらいの考えで差別なんて思ったこともなかった気がします。
大人になってこの人たちのプロレスの見せ方の凄さに敬服しました。
by こんちゃん (2017-05-10 19:01) 

扶侶夢

いつも核心に迫る記事で感心させられています。
今回も二つほど気に入った文言があったので記憶に留めさせていただきました。

>現代社会の価値観が普遍的とはいえない、という示唆を与えてくれています。

>小人プロレスラーは障がい者ではなく、フリークス(異形の者)です。

新鮮な刺激の言葉というものは、視点を変える事によって気づきのヒントを与えてくれるものですね。
by 扶侶夢 (2017-05-10 22:33) 

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