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『めぞん一刻』“非合理”なラブコメが再評価される理由は?

めぞん一刻

『めぞん一刻』(1980年~1987年)というマンガをご存知ですか。1980年代ラブコメの金字塔といわれています。ネットは、昨夜から今日にかけて、『めぞん一刻』の話題が急上昇トレンドワードでした。何かのPRかもしれませんが、まあ懐かしくていろいろ考えさせられるマンガではあると思います。



たまたまかもしれませんが、昨夜、『2NN 2ちゃんねるニュース速報+ナビ』という、Web掲示板で更新が活発な話題をリアルタイムで表示するサイトで、『めぞん一刻』関連がズラッと上位に並んでいました。

【話題】80年代ラブコメの金字塔『めぞん一刻』 聖なる酔っぱらいの告白――南信長のマンガ酒(1杯目)
http://hayabusa8.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1480805933/-100

【漫画】漫画界でも人気の“80年代” 懐かしくも新しいラブコメに胸キュン
http://potato.2ch.net/test/read.cgi/moeplus/1479094503/-100

【ネタバレ注意】読後感すっきり! 終わり方がきれいだった漫画7選
http://potato.2ch.net/test/read.cgi/moeplus/1477485708/-100

こちらがまとめサイトです。

『めぞん一刻』80年代ラブコメの金字塔

私もこのマンガ、懐かしいです。

昔、結核で仕事もせずブラブラしていたとき読みました。

ゆっくり歩いて最寄りの駅前の書店に行き、『めぞん一刻』を一冊立ち読みして家に帰る、というリハビリを繰り返していたのです。

全15巻なので、半月で最終巻まで読んでしまうのですが、ストーリーに感動して2巡して、つまり1ヶ月それを繰り返して、体も心も元気を取り戻しました。

しかも、最近はそれを思い出して、『Amazonプライムビデオ』で、アニメ版を第1話から見直していたところです。

でも、80年代といえば、今から30年以上前ですから、ネットも携帯電話もない時代。

現在とは異なる価値観で、今の若い人には理解しにくい話かもしれません。

もとより当時から、主人公は決して「いい女」とはいい難いのに、どうして漫画史上に残るラブコメとして今も語られるのか、

いったい何が良かったんだろう、という趣旨のコメントが上記のWeb掲示板には書かれていて、なかなか興味深い展開です。

あらすじ


古い木造の一刻館というアパートがあって、個性的な人々が住んでいるのですが、ある日、アパートのオーナーの亡くなった息子の妻だった音無響子が、管理人としてやってきました。

当初は、愉快な住人たちのドタバタ生活が描かれていましたが、次第に、浪人生の住人、五代裕作と音無響子のラブストーリーにシフトしていきます。

最終的には、五代裕作は大学を卒業して就職も決まり、音無響子と結婚してハッピーエンドとなります。

夫を亡くした若い女性が、個性的な住人たちの管理人という設定はコメディとして面白かったと思います。

が、やはり、ラブコメ自体にニーズがあったのではないでしょうか。

でも、その当時でもラブコメは、他にもありました。

私がこの作品が好きだったのは、五代裕作の音無響子に対する、非合理なほどのピュアな眼差しです。

五代裕作は、音無響子について、作中こう述べています。

「俺の好きな人はねぇ、こずえちゃん。ヤキモチ焼きで、早とちりで、泣いたり怒ったりだけど、その人が笑うと、俺、最高に幸せなんだ」

何の見返りも求めない純粋な愛というのは、損得勘定からすれば必ずしも合理的な選択にはならないのだなあということをこの作品で知りました。

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わざわざ面倒な人を選んだラブコメ


響子さんってめんどくさい女だったなあ

と、Web掲示板でも書かれています。

ヒロインは、自分では何もできないくせに、ヤキモチ焼きで、思い込みが激しくて、かなりイタイ人であることが強く描かれています。

一方、ちょっと頼りないけれど、そこそこモテる五代裕作。

ガールフレンドもいたし、教育実習時代の教え子にも告白されていました。

何より就職前でしたから、社会に出れば、いろいろな出会いがあったでしょう。

しかし、それらをみーんな棒に振って、年上で前夫とは死別のイタイ女性ひとすじ……。

一般的には、お勧めできない選択肢です。

わざわざ五代は、面倒な人を選んでしまったのです。

非合理な選択です。

これは、それまでの漫画やドラマではなかった、ハンサムな王子様ときれいなお姫様のラブストーリーとは違う、ちょっとむずかしい展開です。

『めぞん一刻』の少しあとには、やはり同じように「非合理」な展開のラブコメとして、『男女7人秋物語』という人気ドラマが放送されました。

マイケル・ジャクソンを取材に行くと言いながら、アメリカで別の男と同棲してしまった桃子(大竹しのぶ)。

彼女を潔く諦めた今井(明石家さんま)は、新たに出会った女性(岩崎宏美)との関係を育んでいました。

ところが、そこでまた桃子が横恋慕して、結局今井は桃子を選ぶという、怒髪天な展開に。

そこで、脚本家の鎌田敏夫は、今井にこう言わせているのです。

「桃子のほうが面白いねん」

人を好きになるというのは、打算や将来性ではないんだ。

それどころか、ときには人を傷つける一種の狂気といっていいかもしれない。

鎌田敏夫は常々そう言っているのですが、80年代というのは、そんなラブコメが受ける時期だったのかもしれません。

そして、それが今、再評価されている。

どうしてなんでしょうねえ。

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  • 作者: 高橋 留美子
  • 出版社/メーカー:
  • メディア: コミック

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nice!(328)  コメント(34)  [編集]
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コメント 34

うつ夫

金妻とか不倫ドラマも始まってましたね。
ビートたけしの毒ガスもあったから、
男女間の本音の哲学を掘り下げないと
王子様とお姫様の綺麗事では
もう通用しなくなったんでしょう。

by うつ夫 (2016-12-06 00:22) 

yamatonosuke

めぞん一刻ですか〜
また懐かしいマンガですね。読んだことはありませんので今度読んでみよう。
by yamatonosuke (2016-12-06 00:26) 

ナベちはる

80年代のラブコメの再評価の理由は分かりませんが、もしかすると晩婚化や草食男子といわれる現代と当時とでは"恋愛に対する価値観"の違いが少なからずあるので、そこに魅力を感じるところがあるのかもしれません。
by ナベちはる (2016-12-06 00:29) 

犬眉母

管理人さんは、piyopiyoのエプロンしたブリっ子でしたねえ。
そこが今も男性読者の心をくすぐるのではないでしょうか。

それとも、ゲス不倫とかゴシップが続いたので、
損得抜きの純愛一直線を人々は求めているとか?
by 犬眉母 (2016-12-06 00:30) 

末尾ルコ(アルベール)

高橋留美子はあの時代、飛び抜けた天才性を発揮していたと思います。ただ『めぞん一刻』は初期のポップな感じが個人的には好きでした。途中からシリアスになり過ぎてどうかなあと。わたしの個人的好みもありますが、途中からシリアスになるよりもポップを貫き通す方が難しい挑戦なのではないかと。  誰かを好きになる「非合理性」ですが、これは古今東西の恋愛作品の傑作はほぼすべて「非合理な愛情」を描いているのではと思います。そしてわたしも(笑)「非合理な愛情」信奉者です(と言っても当然、ストーカー行為などは論外で、厳罰にすべきですが)。エミリー・ブロンテの『嵐が丘』などは「非合理な愛情」を描いた大傑作ですが、結局多くの人が何もかもに「合理」を求める虚しさを感じているので、「非合理なラブストーリー」に憧れる傾向があるのかもしれません。  あ、猪木のお話とても興味深く拝読しました。ありがとうございます。何だかんだ言って、テイーンの(笑)時期の数年間、猪木に多大な影響を受けたもので、いまだに考えることが多いのです。  RUKO

by 末尾ルコ(アルベール) (2016-12-06 00:32) 

アニ

やっぱり未亡人というものへの憧れもありますよね
by アニ (2016-12-06 01:38) 

HIDEe

五代君の心情、分かる人も多数いるのかなとは思います。
確かに管理人さんはめんど臭い人だけど、一途な人って惹かれますよね。
ヤキモチ焼いたり焼かれたり、五代君ってなんか他人事とは思えない。
なんとなくお互い好きって分かってるのに、なぜか近づけない。
イタリア人みたいに真っすぐ思いを伝えられればいいのに、って思っている日本人も多いはず。
そんな不器用さが、日本人の心に刺さるのかなとは思いますね。
by HIDEe (2016-12-06 03:52) 

kinkin

完結した時に、結婚記念の2枚組みのテレホンカードが発売されたっけ^^;
by kinkin (2016-12-06 05:31) 

土芽

非合理でめんどくさい人を選ぶ人ひとか
そうした人が好きだったけど結局は選べなかった人とか
そういった人が意外と多かったりして。
by 土芽 (2016-12-06 05:37) 

toshi

こういう漫画、あまり読んでいません。
面白いのかもしれませんね。
by toshi (2016-12-06 05:50) 

そら

そうそう、めぞん一刻といえば印象に残ってるのは・・・
『惣一郎』さん(^^;
by そら (2016-12-06 05:53) 

ぽちの輔

懐かしいですね。
また注目されてるとは^^
by ぽちの輔 (2016-12-06 06:11) 

pn

当時は何とも思わなかったけど、確かにめんどくさい女か(笑)
by pn (2016-12-06 06:22) 

green_blue_sky

めぞん一刻、時たましか見ていなかったのでストーリーを理解していないです(^_^;)
by green_blue_sky (2016-12-06 06:38) 

Take-Zee

おはようございます!
昨日、今朝と暖かいですね。
今年もあとわずか・・忙しいです。

by Take-Zee (2016-12-06 06:40) 

馬爺

おはようございます。
懐かしい漫画ですね、東司の語を使うのは曹洞宗で、臨済宗では雪隠というのだそうですよ。
by 馬爺 (2016-12-06 07:03) 

馬爺

追加です。
禅寺で、仏殿・法堂において座位が東方にある役僧が用いる便所を「東司」、西方にある役僧が用いる便所を「西浄」という
by 馬爺 (2016-12-06 07:06) 

たじまーる

めぞん一刻
マンガを最近読んでいるところです。
めぞん一刻は
いっぷくさんの記事通りかと思います(*^^*)
ストーリーは知ってますが
また読みたくなったので読んでます^^;
響子さんはめんどうそうな女かと思います、
五代君はかなり優柔不断ですがもてるんですよね^^;
by たじまーる (2016-12-06 07:34) 

追いかけっ子

めぞん一刻、懐かしいですねぇ(*^^*)
私はアニメから入りましたがそのあと漫画でも何度も読みました。
青春時代の複雑な心をくすぐるなかなかのストーリーですが
年を取ってもそのキャラクターに愛着がわきますよね(*^^*)
by 追いかけっ子 (2016-12-06 08:25) 

Rinko

『男女7人秋物語』、なんとな~く観ていた覚えがあるのですが・・・そんなストーリー展開でしたか!
by Rinko (2016-12-06 10:37) 

ミムラネェ

こんにちは
うちの旦那様も音無響子さんが大好きです^^
そして旦那さんは面倒な人ですが、そんなところが好きです(笑)
by ミムラネェ (2016-12-06 11:35) 

ミケシマ

めぞん一刻はいっぷくさんにとって思い入れのある作品なんですね。
いわゆる「いい女」だったり、
男性ならイケメンで決断力があり優しい…といった完璧な人よりも、
どこかにヌケがある人のほうがモテたりしますよね。
人物をよりリアルに描いているのが受けたのかなぁ。
by ミケシマ (2016-12-06 11:38) 

ジジコッす

うーん、めぞん一刻!
単行本は、1巻からずっと初版で全巻揃えて、今は、ビニールに包んで暗所保管してまっせーですです。
by ジジコッす (2016-12-06 13:01) 

なかちゃん

めぞん一刻は、全巻持ってました ^^
あの管理人の鈍さにイラッとしたこともしばしばでしたが、何故か全巻そろえてしまったんですね ^^;
ボクが読まなくなってからは三男が自分の部屋に持って行きました。
今の若い人にも読まれる何かがあるのだとは思いますが、それが何かはさっぱりです (^^;

by なかちゃん (2016-12-06 13:06) 

トモミ

スピリッツを創刊5号くらいから読んでいたのでとても懐かしいです(笑)。当時のスピリッツはかなりとんがった作家・作品が多くて楽しんでました。
by トモミ (2016-12-06 13:23) 

ryuyokaonhachioj

ありがとうございます。
そうですね。多分小鳥の餌に
なるんでしょうね。
by ryuyokaonhachioj (2016-12-06 15:53) 

アフロおやじ

「めぞん一刻」とても懐かしいです!
当時、連載を読んでいて、
「こんな美人な管理人さんがいたらいいのになぁ~」
なんてよく思ったものです。
by アフロおやじ (2016-12-07 00:07) 

utamaroco

ぶりっ子というか、ちょっとバカっぽい女性だったから、
男性諸氏にとっては扱いやすそうに思えるんじゃない?

by utamaroco (2016-12-07 00:40) 

うっかりくま

昔本屋でバイトしていた時、休憩室にあった「うる星やつら」を読んで高橋留美子にはまりました。
今でも「めぞん一刻」が一番好きで、押し入れに揃っています。響子さんと五代君、懐かしい~!

by うっかりくま (2016-12-07 11:36) 

makkun

漫画は殆ど見ない人間ですので
脳ミソがチンプンカンプン言ってます(笑)
by makkun (2016-12-07 11:51) 

伊閣蝶

「めぞん一刻」は大好きな作品でした。
裕作が響子にプロポーズするときのセリフ、
「響子さんの未来(残りの人生)を僕にください」
が、何とも印象的で胸に刺さりました。
by 伊閣蝶 (2016-12-07 12:34) 

昆野誠吾

めぞん一刻大好きです。
当時小学~中学でしたのでとても
盛り上がりましたしドキドキできました。
3年くらい前に文庫版のを再び買い揃えて
読みましたが今でも素敵な気分になれます♪
四谷さんとか八神が好きでした。
子供達の思春期に読んでくれるかな?と期待してます^^
by 昆野誠吾 (2016-12-08 21:05) 

赤面症

長い黒髪でピヨピヨエプロンが良かったのでしょう。
by 赤面症 (2016-12-11 21:07) 

通りすがり

人間なにかしらのマイナスは持っていますよ
人間のエゴを表現したところに面白さがある
合理的な(都合の良い)異性なんてのはいませんって
by 通りすがり (2017-06-03 02:10) 

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