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『鬼平犯科帳 劇場版』中村吉右衛門、岩下志麻、梶芽衣子

鬼平犯科帳 劇場版

『鬼平犯科帳 劇場版』(1995年、松竹)を観ました。主演は二代目中村吉右衛門。松竹創業100周年記念作品として上映されたそうです。テレビドラマのレギュラーメンバーが総出演しています。平成に入ってからの作品で、映像も鮮明ですが、ああ、そういえばこの人も出ていたなあ、と、懐かしい思いがしました。(画像は劇中より)



今年2日に、歴代遠山の金さんの中で、誰が一番印象的か、という記事を書いたところ、いつもはヒト桁の「いいね!」が、3桁ついていました。

遠山の金さん、一番印象に残る俳優は誰?

遠山の金さんが、それだけ多くの人に知られ、またこだわりをもたれているということでしょうか。

一方、『鬼平犯科帳』については、そのような話題はネットで検索しても見当たりませんでした。

二代目中村吉右衛門主演で20年以上も作られたので、鬼平イコール吉右衛門というイメージが強いのかもしれません。

でも、テレビでは、現在の中村吉右衛門を含めて、4人が長谷川平蔵を演じています。

『鬼平犯科帳』 (1969年10月7日~1970年12月29日、東宝/NET、八代目松本幸四郎)
『新・鬼平犯科帳』(1971年10月7日~1972年3月30日、東宝/NET、八代目松本幸四郎)
『鬼平犯科帳』 (1975年4月2日~1975年9月24日、東宝/NET、丹波哲郎)
『鬼平犯科帳』 (1980年4月1日~1982年10月12日、東宝/テレビ朝日、萬屋錦之介)
『鬼平犯科帳』 (1989年7月12日~、松竹/フジ、二代目中村吉右衛門)

私は、リアルタイムで丹波哲郎や萬屋錦之介も観ており、とくに萬屋錦之介版は、娯楽時代劇としての雰囲気があってよかったと思います。

中村吉右衛門版は、非常に真面目でシリアスな作り方です。

萬屋錦之介版が不真面目ということではなく、講談に合いそうな劇画的メリハリがあったということです。

たとえば、本作では、長谷川平蔵が、火付けの常習である狐火の勇五郎(世良公則)と恋人のおまさ(梶芽衣子)に、「江戸所払い」という“お目こぼし”をするのですが、平蔵は勇五郎に「手を出してみろ」と言い、勇五郎が手を出すと、さりげなく刀でスパっと手首を切り落とします。

切り落とされた手首からは、血が出るアップが……。

そして、刀の血のりを自分の着物のすそで拭き取り、「2度と俺の前に顔を出すなよ」と、安易な温情は見せず、「鬼の平蔵」としての“怖さ”を見せつけます。

これは、一杯やりながら観ていた人も、おそらく一瞬で酔いが冷めてしまうような厳しいシーンです。

もし、萬屋錦之介が同じシーンを撮ったとしたら、たとえば萬屋錦之介の形相をアップで撮ったり、クルッときびすを返してから刀を振り落としたりと、そこでケレンがかかった一芝居があるだろうな、と思います。

どちらがいいか悪いかではなく、娯楽時代劇の第一人者である萬屋錦之介と、原作者のご指名で原作に忠実な物語を表現していく中村吉右衛門版とは、表現の仕方に違いがあろだろうし、それが同じ話を異なる主演者で作る醍醐味でもあると思うわけです。

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高橋悦史、神山繁、勝野洋、御木本伸介、藤巻潤、蟹江敬三、綿引勝彦、江戸家猫八ら、腹心や密偵のメンバーも勢揃いしています。

一方の“悪役陣”は、岩下志麻、藤田まこと、石橋蓮司、平泉成、遠藤憲一、本田博太郎、峰岸徹らの面々です。

物故者や、ほぼ引退の人もいるので、懐かしいなあと思いながら観ました。

ストーリーは、平蔵と昔訳ありだった盗賊の女(岩下志麻)が、平蔵への復讐を企み、そこに浪速の盗賊の頭(藤田まこと)も一枚噛んでくるのですが、もちろん最後は平蔵が悪を退治します。

テレビドラマで好評の、ジプシー・キングスによるエンディング『インスピレーション』も使われています。

監督は、テレビシリーズの監督もつとめた小野田嘉幹です。

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  • 発売日: 2004/11/25
  • メディア: DVD

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