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しつけで10万人に1人難病の障がい者突発的暴行死事件、3つの教訓

父、しつけで突発的に難病の長男暴行死

また障害者の「事件死」が話題になっています。といっても、今回は父親が知的・身体障害の長男を誤って死なせてしまった切ない話。例によって、物知らず・真心知らず・苦労知らずのネット民は、無責任なコメントを並べています。が、私は、そもそもこの事件は障害のあるなしにかかわらず、考えるべき点があると思いました。



まずは、事件のあらましです。

父、しつけで突発的に難病の長男暴行死

「明日は雨だから、仕事に行かない」と不機嫌になった、知的障害・身体障害のある長男。

父親が諌めると長男に叩かれたので、父親も同じところを叩いたら、左側頭部に太い静脈がある(10万人に1人)長男は、それが原因で急性硬膜下血腫で亡くなった、という話です。




アクシデントは障害者にだけ起こるわけではない


もと記事によると、障害者家族会会長は、今回の事故を「誰にでも可能性が」と言っています。

間違いではありませんが、厳密には、「障がい者の誰にでも」ではなく、障害のあるなし関係なく「誰にでも」ある事故というべきでしょう。

なぜなら、これは「左側頭部に太い静脈がある(10万人に1人)」から起こったアクシデントですが、それがない人でも、急所に入ればこういう事態になり得るからです。

子育て、学校現場の指導、スポーツ系のトレーニング……

いかなる理由や手段であろうが、他者に手を上げれば、今回のような可能性はあるのだ、ということを私たちみんなが知るべきです。

これでもあなたは、まだ何か理屈をつけて体罰を肯定できますか?

職場や学校は問答無用に「行かねばならない」か


次に、叩くこと以前に、父親が諌めたこと自体を問題視するコメントが私には興味深く感じました。

>歪みが日本型だな
>物事の最優先が家族親友ではなく学校仕事
>悲惨な国だぜw


つまり、(障害者の)子どもが嫌がったのに、父親が無理に行かせたことが間違っているという意見です。

行きたくない気持ちになるのは、本人の意識や自覚のあるなしにかかわらず、何か理由があるからです。

そこを気づかなかったり、積極的に知ろうとしなかったりして職場や学校に追い出す“真面目”な親の子弟は、逃げ道がなくなり、自殺したり非行に走ったりするのです。

健常者でもそうですが、障害者の「理由」を推し量るのはなお難しい。

もしかしたら、今回亡くなった息子さんは、父親に叩かれなくても、実は急死のサインのようなコンディションの異常があったかもしれないのです。

だから行きたくないと言っていたのかもしれないのです。

そう考えると、くやみきれませんね。

決して他人事とは思えません。

かのアントニオ猪木家は、雨が降ると学校に行かなくてもいいと言われたそうです。

私は、今は同じことを、障がいを抱える自分の子どもたちに言っています。

でも学校行きますけどね。あ、次男はたまに寝坊して10時ごろ登校しますが(汗)

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まとめ


もと記事によると、この家庭は長男に「健常者と同じ経験を」と、海外へ何度も旅行したり、乗馬やスキーにも挑戦させたり、良い病院があると聞けば遠くても通ったり、障害者の集まりには家族で積極的に参加したりしたそうです。

それをもって、一部の後ろ向きな障害者の親は、「だからいわんこっちゃない」とばかりに、「障害者は障害者らしく生きろ」論の大合唱ですが、私はその意見には全く与しません

子どもに、少しでもできることを模索した両親のチャレンジを否定的にしか捉えられないのは、悲しいことですよ。

かといって、今回はその生真面目さが仇となったこともたしかです。

ではどうしたらいいのか。

私はいつも中途障害のある我が子に対しては、「120%を理想にしよう」と思っています。

できることだけやればいい、では進歩はありません。

伸びるかもしれない子供が可愛そうです。

かといって、バーンと高い目標を掲げて「やらねばならない」と進軍ラッパを鳴らし続けるのも、子どもを追い詰め親も疲れるだけです。

そこで……

20%だけ想定より先に進む「ことができたらいいね」という日々を私は送ってきました。

でも、人間だから焦ることもあります。

いつ、私がこの父親と同じ立場になるかもしれません。

いや、みなさんだってそうなんですよ。

子ども、部下、教え子……、

別に障害者相手ではなくてもお互い気をつけましょう。

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pn

いささか話は違うと思いますが100%をキープするには常に120%を目指せみたいな事を何かで読んだか聞いたかしました、目標のその先を見据えていないと全力は出せないのかも。
それはさておき「障がい者らしく生きる」ってーのはどうもピンとこなくて。「人として生きる」なら分かるんですが。
by pn (2017-11-29 22:58) 

うつ夫

貴ノ岩は頭部裂傷で不幸中の幸いでしたね。
by うつ夫 (2017-11-29 23:08) 

末尾ルコ(アルベール)

しつけで10万人に1人難病の障がい者突発的暴行死事件、3つの教訓・・・体罰、本当に愚かなことだということが、本日のお記事においても完璧に証明してくださっております。人間の身体に打撃などを加えることの大きなリスクを多くの人たちは過小評価していますね。しかも「体罰」の名の下に行われるのは、「頭部への打撃」が多い。「頭部への打撃」もの危険性を考慮すれば、「何か」が起こった時に「こんなつもりではなかった」という言い訳は通らないですね。
振り返れば、わたしが出会ってきた教師の中で、中学の体育担当教師は日常的に生徒に対して拳骨を埋めていました。わたしも何度となくやられました。不愉快としか言いようがなかったです。その時の「打撃」で怪我などをしなかったとしても、暴力行為によって屈服させられた屈辱感は残ります。その教師は性格的にも、わたしから見れば、「教員失格」で、生徒の信条を無視した暴力的な言葉を平気で吐く人物でした。
わたしは進学高校の雰囲気に合わずにアウトロー化し、サボりの常習犯、好き勝手な時間だけ学校にいるという状態になりました。あの頃の父の気持ちを考えたらやるせないですが、父は息子と正面切って真剣な話ができるタイプでもなく、ほとんど放置状態でした。しかし当時わたしに「学校へ行け」を無理強いしようとすれば、大変なことになっていたかの生があります。だから、あの時は「報知」してくれていたのが幸いだったのかなとも思っています。
「120%」・・・とてもいいお言葉ですね。そしてわたしたちにとっても、非常に示唆を与えてくださるお考えだと思います。


鶴見五郎のTシャツ、ありましたね~。肥後宗典もあったのですね。一体何枚売れたのか気になりますね(笑)。肥後はテレビ中継されなかったんですね。なかなか銭座中心のレスラーにとって、テレビに映るのためには高いハードルがあったんですね。なにせ夜8時だし、今のテレビと違って、日本人の生活の中心でしたからね。今だと『ワールドプロレスリング』に毎日映っていても、「誰でも知っている」にはなりませんからね。

>生地自体は安物なのに、ただ選手の似顔絵がプリントされるだけで値段が上がるなんてと思っていたし

「肖像権」の件といい、価格のカラクリを見抜いてらしたことといい、素晴らしく鋭敏な社会性を持ってらしたのですね。わたしの場合はそうしたことにはまったく想像が届いておらず、やはり教員の家庭は世事に疎いのでしょうね。その意味では、「自分は教師にならなくてよかった」とつくづく思います。

>だんだんプリントは薄くなっていくのだろうし

本当に、おっしゃる通りで。後年、プロレスではなく、ク・ナウカというやや先鋭的な劇団が気に入っていたことがあって、舞台は見事なのですが、Tシャツを買ってガッカリ。そもそもほとんど伸縮性がないんです。どんな生地を使っているんだというくらい伸び縮みしなくって(笑)、その手のアイテムはその後買わなくなりました。

わたしも現在はまったく「収集」癖はありません。敢えて挙げれば、山田姉妹出演番組録画収集くらいでしょうか(笑)。中学くらいまではいろいろ集めていたような覚えがありますが、結局「所有」と言っても、人間という存在はどのようなものに対しても「真の所有はできない」と、ある種哲学的な真実に気づいたからというのが一番の理由です。だから、いろいろ収集に凝っている方や高価なものを揃えて精神的満足を得ている方々を見ても、(ご苦労なことで・・・)と冷めた気持ちが湧くだけです。ただ本だけは、「収集」ではなく、古本屋などでもどんどん買い、なかなか捨てないという悪癖(笑)があるので、たまる一方で、どうにか方法を考えねばというところです。本の山の下の方を探れば、(え?こんなの買ってたんだ!)という発見(笑)がしょっちゅうです。
「馬場のファンの女性」というのは、まさに「大人の女性」という感がありますね。わたしの周囲には「馬場ファンの女性」はまだ一度も現れておりません(笑)。それどころか、「ちゃんとしたプロレスファンの女性」も面識がないですね。このあたりが人間の層が薄い地方都市の現状かもしれません。プロレスに限らずどのような分野でも、深い知識と感心を持った人を見つけるのは難しいのです。いないわけではないのですが、「深い知識が」があるかなあ~と思ったら、性格が非常にいただけないとか、そのような人にはちょいちょい出会ってきました(笑)。テリー・ファンクが人気爆発した時に、いきなり「テリー!テリー!」と言い出した同級生の女子がいましたが、どんな分野でも誰もが最初は「にわか」なのですけど、「知ったつもりで騒ぐにわか」は見苦しいですね。長州力が人気爆発した時には「にわか」の女性漫画家が、「猪木・藤波=醜悪な旧体制~長州維新軍=旧体制打倒のクリーンな闘士」という思い込みで漫画を描いているのを目にし、辟易した記憶もあります。 RUKO

by 末尾ルコ(アルベール) (2017-11-30 00:08) 

ナベちはる

仕事も学校も「行きたくないときは行かない」が容易に出来ればいいのですが、残念ながら現実は…ですね。
by ナベちはる (2017-11-30 00:15) 

nikki

父親は、10万人に1人の障害のことは知ってたのかな。

行きたくないと言っても現実的には。
by nikki (2017-11-30 00:39) 

ヤマカゼ

仕事に行けない理由を本人の責任で本人の声で言えればいいのでしょうが、難しいのでしょうね。
by ヤマカゼ (2017-11-30 06:40) 

なかちゃん

親にとって大切なのは、学校を休ませる勇気だと思います ^^
ボクも次男が中学生の時にそんな経験をしました。
『行きたくなるまで休んでいいよ』と答えましたが、そのボクのひと言で気持ちが楽になったのか、次の日からは学校に行きました。
偶然うまくいっただけかもしれませんが、休ませたところで何の影響もありません。
大人(会社員)なら有給休暇があるんだろうけど、子どもにはありませんしね(^^)

by なかちゃん (2017-11-30 08:51) 

チナリ

おはようございます。

>行きたくない気持ちになるのは、本人の意識や自覚のあるなしにかかわらず、何か理由があるからです。

いっぷくさんのこちらの意見は私にも思い当たるフシが過去にあったので仰るとおりだと思いました。

最近はニュースをあまりチェックしていなかったので今回の事件はまったく知りませんでしたが、本当に誰にでも起こり得る悲しい事件ですね。

by チナリ (2017-11-30 09:00) 

Rinko

どんな理由でも、どんな状況でも、暴力はダメですよね。
ちょっと話はズレますが、子どもの自殺ニュースを見聞きする度に「どうしても嫌なら死なずに全力でそこから逃げなさい。お母さんはそれを応援するから。」と娘たちに言っています。
by Rinko (2017-11-30 09:53) 

Take-Zee

こんにちは!
お写真は水滴ですよね?
とっても綺麗に撮れています!!

by Take-Zee (2017-11-30 10:46) 

チャー

子供が学校に行きたくない・・・それなりの理由はあると思います。その見極めが難しいです
我が子も小学生の頃よくありました。なだめながらなんとか行かせましたが、それでもどこかに いいよ家にいて!と言いたくなることもありました。
今回の事件は 健常者だから、障害者だからの境目はありませんよ!親御さんは、健常者と同じ経験を と懸命に長男さんの事をお考えになっていました
一番ショックなのは 親御さんですよ・・・
by チャー (2017-11-30 12:22) 

hana2017

障害のあるなし関係なく、学校や仕事へは誰でも行きたくない事はあります。しかしそれが事故につながってしまったのは悲劇としか言いようがありません。
極端な場合、「行かなくていいよ」がずっと続いて、引きこもりになってしまう。我が家の周囲に限ってもそうした状態を10年以上続けている男の子が、3~4人いますので。
ある程度の理解は必要ながら、こうした場合、面倒な事を引き延ばした親の責任もあると思うのです。
キチンと論理的に言葉で説明できる親なら良いけれど、そうとばかりは限りません。
暴力を使って強引に事を勧めるのはいけないのは勿論ながら・・・甘やかし過ぎもダメって、難しい問題ですね。

by hana2017 (2017-11-30 17:10) 

kou

話は違いますが、息子が小学校の時に熱があり調子が悪いというので、無理するなと言い学校を休ませました。後から頑張って行かせると皆勤賞だったのに・・・と妻に言われましたが、休まずに行くことがそんなに大事なことなのかと自問自答したことを思い出しました。
by kou (2017-11-30 18:21) 

ヨッシーパパ

難しい問題ですね。
by ヨッシーパパ (2017-11-30 19:03) 

johncomeback

切なくなる事件(事故)ですね、確かに誰にでも起こりうりますね。
by johncomeback (2017-11-30 20:04) 

土芽

ネット民は残酷ですよね。
どこまで何を知ってる何様なの?って思います。
by 土芽 (2017-11-30 20:21) 

そらへい

私は、手を上げることはありませんが
(ボケたらわかりませんが)
言葉で追い込む可能性はありうるかも知れないと
思っています。
気をつけなければいけませんね。

by そらへい (2017-11-30 20:37) 

扶侶夢

私は就労支援B型事業所に短期間勤めていた事がありますが、実際に現場に入って交流しているともっと気に留めなければならない問題に数々であいます。
過去に北欧で福祉社会のあり方を見たとき感じたのは、根本的な学習が市民に出来ていなければ、福祉社会は実現しないという事でした。
by 扶侶夢 (2017-12-01 00:40) 

犬眉母

その意図がなくても、
誰でもいつ、加害者になるかわかりません。
対岸の火事を見るように論評している
話ではないと思います。

by 犬眉母 (2017-12-01 00:59) 

いっぷく

みなさん、コメントありがとうございます。

>それはさておき「障がい者らしく生きる」ってーのはどうもピンとこなくて。「人として生きる」なら分かるんですが。
>by pn (2017-11-29 22:58)

障がい者は、学校は支援学校、就職は障がい者枠が当然で、そうじゃないものを求めるのは子どものためにならない、という意見です。
とくに重度障害の親御さんが、そういいますね。
半分は自分の経験をすべてと考えていること、半分は軽度に対する嫉妬。
障がい者の親御さんの世界もいろいろむずかしいのです。
by いっぷく (2017-12-01 01:17) 

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