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『スーダラ節わかっちゃいるけどやめられねぇ』幸福とは何か

『スーダラ節 わかっちゃいるけどやめられねぇ』

『スーダラ節 わかっちゃいるけどやめられねぇ』(1962年、大映)をご紹介します。青島幸男原作で同名の主題歌。もちろんハナ肇とクレージーキャッツも出演しています。主演は川口浩、川崎敬三。タイトル通り、成り行き任せの人生、でもそれもひとつの生き方さ、というメッセージが感じられます。(上記画像は劇中より)



スーダラ節 わかっちゃいるけどやめられねぇ』は、先日の2日にご紹介した、『サラリーマンどんと節 気楽な稼業と来たもんだ』(1962年、大映)の2ヶ月前に封切られた映画です。

『サラリーマンどんと節気楽な稼業と来たもんだ』川崎敬三を偲ぶ

やはり、植木等をヴォーカルに、ハナ肇とクレージーキャッツが歌うヒットソングをモチーフにストーリーを構成しています。

『スーダラ節』

ただ、こちらも『サラリーマンどんと節 気楽な稼業と来たもんだ』同様、クレージーキャッツはほとんどゲスト出演扱いで、役名がついてストーリーに影響を与えているのは、リーダーのハナ肇だけです。

植木等が、ナレーションとストーリーテラーを担当していますが、劇中の登場はワンシーンで役名はついていません。

それ以外のメンバーに至っては、ハナ肇の飲み友達という、エキストラに等しい役どころです。

ストーリー進行は、飽くまでも川口浩や川崎敬三ら、大映映画の俳優たちが担っています。

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わかっちゃいる、ではどうするか……


大学の同級生で、同じ会社で新入社員の第一歩を踏み出した石橋(川口浩)と夢田(川崎敬三)。

石橋(川口浩)は、夢田(川崎敬三)のアパートで共同生活をしてアパート代を浮かせ、入社後も学生服を着ている締まり屋、というか苦労人。

社内では3ヵ月後に、渡米する社長と社長令嬢の随行員を新入社員の中から2人選ぶと、中村課長(ハナ肇)が通達します。

令嬢も獲得でき、出世コースにものれるチャンスと社員たちは張り切りますが、条件は女性関係をはじめ金銭や飲酒もきれいなこと。

石橋(川口浩)と夢田(川崎敬三)を含めて、7人の社員が候補に選ばれます。

彼らはちょっとガマンすればいいものを、せっかく選ばれたのに、ある者は競馬にのめり込み、会社をやめて競馬評論家に転身。

ある者は女性社員の誘惑に負け、やはり退社して女性の実家の商売を手伝い。

またある社員は、酒に飲まれて、中堅社員(中条静夫)の札幌転勤を代わると約束してしまいました。

その結果、石橋(川口浩)と夢田(川崎敬三)の2人が残ります。

ところが、社長のアメリカ行きは急遽取りやめになり、令嬢には婚約者がいたことも判明。

なあんだ、と、気が抜ける2人。

我慢したからといって、その先にいいことがあるという保証もない、人生その時時が勝負だ、と悟ります。

石橋(川口浩)は、夫に亡くなられ娘を抱える女子社員ナンバーワンの美人・荒巻しのぶ(藤原礼子)との関係をおおっぴらにします。

夢田(川崎敬三)は、アパートの隣りに住むホステスのルリ子(浜田ゆう子)がお縄になって目が冷め、それまでは結婚相手に考えもしなかった、幼なじみのゆみちゃん(渋沢詩子)を相手に選びます。

『スーダラ節 わかっちゃいるけどやめられねぇ』で川口浩と川崎敬三
『スーダラ節 わかっちゃいるけどやめられねぇ』より

では、石橋(川口浩)だけが幸せかというと、新卒1年目で、娘さんのいる年上の女性との結婚はそれはそれでなかなか大変。

でもみんな、「わかっちゃいるけどやめられねぇ」というわけです。

喜劇としてまとめていますが、けだし、人生の転機や幸福なんて狙った通りに迎えられるものではないよね、なんて感じたところでエンディングです。

サラリーマンものといえば、この頃の東宝も盛んに作っていましたが、どちらかというと、比較的裕福な層を狙った健全な娯楽映画であり、それが高度経済成長と噛み合って興収を伸ばしました。

当時の大映は、どういう層を狙っていたんでしょうね。

本作は、東宝映画に比べると、より大衆的な層も含めてターゲットとしている感じがします。

そして、アメリカ映画とフランス映画の違いではありませんが、明るく楽しく完結するだけでなく、余韻を残している点で、東宝映画とはまた違った味わいがあると思いました。

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