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森公美子の発言で思い出した、あの“ダイエットの悲劇”

森公美子のダイエットに関するブログが話題になっています。彼女の真意はどうあれ、命や健康に直結する事柄を、自分の芸能活動のネタにするということ自体がすでに感心しない態度です。91年5月31日には、美空ひばり、高峰美枝子という大スターを死に至らしめたダイエット健康法がらみで週刊文春が提訴されています。森公美子は、事の重大さがわかっているのでしょうか。

美木良介が考案した「ロングブレスダイエット」で痩せた、とテレビ番組で放送された森公美子。

チャレンジから8か月で、体重は108.2kg→79.6kg、ウエストも119cm→88cmとスリムになったとか。

ところが、それと矛盾するように、「呼吸で痩せたらノーベル賞だよね」「(美木良介のスクールは)私入れない、むしろ、入りませんけど…」などと、恩をあだで返すかのようなブログ記事を更新しました。

森公美子の真意は、「“ロングブレスだけじゃやせませんよ”と伝えたかった」「視聴者の多くが、“ロングブレスだけでやせた”と思っているみたいだから、誤解があってはいけないと思って書いた」(「女性セブン」2013年6月13日号)(http://1d.to/beda)とのこと。

「女性セブン」2013年6月13日号

ですが、森公美子の実践は、「炭水化物はご飯茶碗4分の1」「毎日5~10kmのウォーキングと腹筋100回」などかなり過酷です。

「ロングブレスダイエットだけじゃない」どころか、ロングブレスダイエットなどに関係なくそれらで痩せたとみる方が順当でしょう。

少なくとも、ロングブレスダイエットの効果によるものとはっきりしないのなら、それをPRする番組に出演して体験談を述べるべきではないと思います。

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だいたい、その過酷な実践自体、医学的、保健学的に適当なものであるかどうかだってわかりません。

いずれにしても、森公美子がロングブレスダイエットだろうがなんだろうがダイエットにいそしむのは勝手ですが、メディアを通して発言を行うなら、責任とエビデンスを忘れてもらいたくありません。

このブログでも過去に取り上げましたが、1991年5月31日、「毎日新聞」東京夕刊に、「芳村真理さん、慰謝料求め文書を訴える『謎の治療師』の記事で名誉毀損」という記事が出ました。

「謎の治療師」とは、かつて美空ひばり、高峰三枝子を「治療」し、その死期を早めたのではないかと疑問視されたハワード・ヤング。

芳村真理がその「治療師」をいろいろな芸能人に紹介。「謎の治療師」として懐疑的に取り上げたテレビ番組の担当者らには、「番組を中止するよう圧力をかけた」と「週刊文春」(5月23日号)が掲載したことが事実に反すると訴えたものです。

結論だけ述べると、芳村真理の全面敗訴です。

高峰三枝子の死後、日本を去ったハワード・ヤングは、その後も観光ビザでの出入国を繰り返し、02年11月にはクリニックを開院。03年3月17日に出入国管理及び難民認定法違反(資格外活動)で逮捕されました。

詳しくはこちらの記事をご参照ください

>>「謎の治療師」に関わった美空ひばり、高峰三枝子
>>「テレビ局に圧力」報道は「週刊文春」の勝訴に
>>芸能界における「謎の治療師」の水先案内人?

ハワード・ヤングの「治療」はどんなものであったのか。

玄米おにぎりプラス特製茶による食事療法と腸のマッサージ。おにぎりといってもその大きさはゴルフボール大で、1日に食べる量は1個か2個。特製茶には下剤として用いられるセンナが使用されており、飲むと数時間後には下痢を起こすというものでした。(『週刊文春』1990年8月16、23日合併号)

森公美子の実践が、ハワード・ヤングの「治療」と同じだ、などと述べるつもりは毛頭ありません。

ただし、芳村真理のように、ある「健康法」を他に広める媒介の役割を果たしたことに違いはありません。

少なくとも芳村真理は、ハワード・ヤングについて「人物は保証できないけど、マッサージは上手よ」(「週刊文春」90年9月13日号)と、説明して紹介しています。一応是々非々で一貫していたのです。

私はその点で、いったんはテレビで広告塔になっておきながら、あとになって言い訳をするようにロングブレスダイエットと距離を置こうとする森公美子の曖昧な言いぐさが気に入りません。

だったら最初から「炭水化物はご飯茶碗4分の1」「毎日5~10kmのウォーキングと腹筋100回」などで痩せたといえばいいのです。

戦後の芸能史に残る大スターを死に至らしめることもあるダイエット。メディアにも芸能人にももっと慎重に扱っていただきたいものです。

週刊女性セブン2013年6月13日号 [雑誌][2013.5.30]

週刊女性セブン2013年6月13日号 [雑誌][2013.5.30]

  • 作者: 小学館
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2013
  • メディア: 雑誌


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