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吉本興業の「暴力団利用裁判」、本当に勝訴なのか?

吉本興業が、「所属漫才師」と暴力団との関係を利用してトラブルを解決した、と書いた「週刊現代」の記事を名誉棄損で訴えた裁判の判決が話題になっています。
「週刊現代」2011年11月5日号
女性関係のトラブル解決…吉本興業の「暴力団利用」認定 東京地裁
配信元:産経新聞
2013/06/05 11:14更新
 暴力団との交流を報じた「週刊現代」平成23年11月5日号の記事で名誉を傷つけられたとして、吉本興業が発行元の講談社などに3300万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が4日、東京地裁であった。相沢哲裁判長は、所属漫才師と暴力団の関係を利用し吉本の元代表が女性関係などのトラブルを解決したとする内容を「重要な部分は真実」と認定。他の一部記述のみ名誉毀損(きそん)を認め、講談社側に110万円の支払いを命じた。
 相沢裁判長は大阪地裁であった同種訴訟の証言記録などを基に、漫才師が暴力団幹部と知人関係にあることを元代表が認識していたと認定。反社会勢力との交流継続を示唆する記述を「事実を基にした論評の域を出ない」と指摘、名誉毀損の成立を認めなかった。
 週刊現代編集部は「吉本興業と暴力団の親和性を認めた画期的な判決。実質勝訴だ」。吉本興業は「勝訴には満足しているが、一部受け入れられない部分もあるので、対応を検討している」としている。

吉本興業は、一応「勝訴」と言っていますね。

でもおかしいと思いませんか。素朴な疑問ですが、勝訴だったら「対応を検討」する必要なんかないですよね。

裁判の勝敗って、完全な棄却や全面勝訴なら分かりやすいですが、そうではないと、判断が難しいかもしれません。

今回も、講談社が結局110万円賠償を命じられているので、講談社が敗訴しているように見えるかもしれません。

でも、ちょっとよく読んでいただきたいのです。

記事の細かいところで、真実や真実相当性を確認できない部分があり、それに対しては講談社側に110万円責任を持たせたものの、暴力団とかかわり、暴力団を利用したという今回一番重要視している点においては、それを前提に書かれている記事を「事実を基にした論評」と裁判所が認めたわけです。

つまり、裁判所は、記事の主要な部分を事実と認め、吉本興業と暴力団の関係を否定しなかったことになります。

これは、すごく重要な判決ですね。

吉本興業は、メンツから「勝訴」と言っていますが、この争いの本質の部分で裁判所が吉本興業の主張を認めていない以上、これは吉本興業の敗訴だと思います。

ですから、吉本興業は「受け入れられない部分もある」のでしょう。

意地でも控訴するのではないでしょうか。

というのは、同じ「吉本興業のタレントと暴力団の関係」でも、2年前に騒がれた島田紳助の場合とは全く事情が違うからです。

島田紳助は、あくまでも個人的な付き合いが問われたものです。

が、上の報道でいうところの「所属漫才師」、つまり中田カウスは、一タレントとしてではなく吉本興業では役員として処遇され、また争われている内容は、中田カウス個人のことではなく吉本興業という会社として暴力団とかかわり利用したのか、ということが問われているからです。

中田カウスひとりが引責してすむ問題ではないわけです。

しかも、中田カウスと付き合いがあったと取りざたされたのは、当時の五代目組長であると各メディアでは報じています。組長といえばもちろん組のトップです。

ちなみに、島田紳助と交際のあったとされる人は、六代目の若頭補佐。つまり組長、舎弟頭、若頭に次ぐポストで、複数の人が就いています。

そもそも、若頭補佐側では、島田紳助に都合よく名前を出されて迷惑している、という話も実話系雑誌などから伝わってきます。

吉本興業は、島田紳助の時は、売れっ子タレントを失っただけですが、今回は会社としての信用が問われる点で、比べ物にならないほど重い事件でしょう。

賛否はいろいろありますが、暴力団排除条例はもちろん大阪府でも施行されています。

企業のコンプライアンスについても口やかましく言われるご時世になりました。

吉本興業も昨年で100周年だそうですが、そうした時代の要求されていることに背かずに向き合えるかどうかが今問われていると思います。

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週刊現代 2011年11月5日発行

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  • 出版社/メーカー: ㈱講談社
  • 発売日: 2011
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