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渡辺文雄、『新幹線大爆破』で宇津井健室長に辞職を決意させた男

渡辺文雄、『新幹線大爆破』で宇津井健室長に辞職を決意させた男

渡辺文雄(1929年10月31日~2004年8月4日)の命日は4日です。渥美清(1928年3月10日~1996年8月4日)も同じ日ですが、渥美清についてはこれまで映画、ドラマ、書籍と何度も取り上げご紹介しましたので、今回は渡辺文雄について作品を振り返りましょう。(上の画像はGoogle検索画面より、以下の画像は劇中より)



渡辺文雄は、東京大学卒業後、電通に入り、松竹出向中に俳優に転向しました。

渡辺文雄
Google検索画面より

松竹入社後は、大島渚監督の作品に出演し、大島渚が松竹を退社するとわずか5年で自分も退社して行動をともにしました。

私が印象に残っているのは、大島監督作品では『青春残酷物語』(1960年)と、



以前ご紹介した『絞死刑』(1968年)です。

絞死刑
佐藤慶の祥月命日に『絞死刑』と『水滸伝』を思い出す

その後は東映映画に多数出演していますが、いつもインテリヤクザ役でした。

その頃のインテリヤクザ役でイメージするのは、東宝が平田昭彦、東映が渡辺文雄でしたが、キャスティングにはリアル学歴も加味されたのでしょうか。

ヤクザ役でなかったものの、やはり嫌われ役だったのが、『新幹線大爆破』(1975年)で演じた、国鉄鉄道公安本部長。

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最初は、犯人逮捕に積極的で頼りになりそうでしたが……

倉持運転指令室長(宇津井健)が、爆弾の外し方を教えてほしいと犯人(高倉健)に求めるテレビ用のメッセージビデオを作って流しました。

が、新幹線が爆弾を除去した後も、渡辺文雄公安本部長はそのことを隠し、まだ除去されていないことにしてテレビで宇津井健指令室長のメッセージを流し続けました。

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犯人からの連絡を待って捕まえようと、犯人に罠をかけているわけです。

正義感あふれる宇津井健指令室長は、疲弊している乗客の家族や、心配している沿線住民の立場を無視したものだと気色ばみ、救出の報を流すよう求めますが、渡辺文雄は「こういう事件は真似をする奴がいるから必ず捕まえなければならない。後で事情がわかれば国民も許してくれる」と拒否。

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交渉決裂で、宇津井健は辞職を宣言して職場から去っていくというシーンがストーリー上大きな見どころとなりました。

まあ、立場上、そのような「苦渋の選択」は少なくとも葛藤があっただろうとはおもえますが、同作は高倉健が出演を申し出なければもともと宇津井健が主役で脚本が作られており、渡辺文雄はいずれにしても主役と対立する敵役としてのポジションとして描かれていたのです。

高倉健、『新幹線大爆破』出演の真相

私はこの映画がベスト10には入るほど好きで、何度も見ています。

『新幹線大爆破』について、今もツッコむ人は多々いますが、やはりストーリーは面白い、キャスティングがピッタリ、

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千葉真一の短気な運転士はピッタリ。左は小林稔侍

そしてこの当時(1970年代)の東映映画に出演経験のある主演級、および端役陣が勢揃いの作品のため、まるで東映俳優陣名鑑を眺めているような趣で飽きないのです。

ドラマでは、やはり『白い巨塔』でしょう。

財前五郎(田宮二郎)の教授選対策で、義父の財前又一(曾我廼家明蝶)、大学医学部同窓会会長の岩田(金子信雄)、副会長で市会議員もつとめる真鍋(渡辺文雄)の4人が、何かと言うと料亭に集まって対策を練るのですが、真鍋の役割は選挙参謀でした。

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映画、ドラマ以外では、『食いしん坊バンザイ』『遠くへ行きたい』のレポーター、『午後は○○、おもいッきりテレビ』のゲストコメンテーター(といっても週1定期出演でほぼレギュラーでしたが)などをつとめました。

渡辺文雄、覚えてますか。

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末尾ルコ(アルベール)

渡辺文雄、『新幹線大爆破』で宇津井健室長に辞職を決意させた男・・・渡辺文雄はわたしが古い邦画を積極的に観だしてからは、(あ、こんな役もやってた人なんだ)という感じで、多少の驚きとともに理解でき始めた俳優という感じなのです。なにしろまず「渡辺文雄」を認識したのはやはり「テレビタレント」としてでした。だからその時点では「俳優」というイメージはなかったのです。加賀まりこなどもそうなのですが、はじめに「テレビタレント」のイメージを受け付けられると、「邦画小悪魔No1」と後から知ってもなかなかそうは観られないという弊害はありますね。渡辺文雄はグルメブームの時に、雑誌でグルメ対談の連載があったことも覚えております。
『新幹線大爆破』はわたしも何度か観ておりますが、いっぷく様のベスト10に入るとなれば、近いうちにさらにじっくり鑑賞し直してみたいと思います。件の(笑)織田あきらはこの作品へも出てるんですね。
そうしたわけで、わたしは俳優としての渡辺文雄を注視して鑑賞したことがないのですが、独特の重量感と言いますか、あるいは緊迫感を醸し出せる雰囲気を持っていましたね。実は大島渚の若い頃の作品には未見のものが少なからずありまして、これらも順次鑑賞せねばと思っております。いや~、ホントに日本映画だけでも、豊饒なお宝が山のようにありますね。

毒親のケースとはちょっと違いますが、氏母には妹が二人いるというお話はちょいちょいさせていただいておりますけれど、末妹の家庭は件の高学歴勘違い集団なのですが、次妹は人間的にも実に穏やかで信頼できて、母とも仲がいいのです。なのでその家庭については文句を言うべき筋合いはないのですが(中元、歳暮にハムとかお菓子を送ってくれますし 笑)、そこで「逸脱」してしまうのが社会からも逸脱気味のわたしなのです(笑)。つまり、次妹の家族、生活態度はもちろんのこと、感覚的にも逸脱が一切ないのです。何と言いますか、人生の表側しかご存意ないような、そんなご家族なのですね。ブラックユーモア的なものも一切通じませんし、「毒」がまったくないのです。それがご両親だけでなく、子どもさんたち(と言っても、皆中年以降ですが)もすべて人畜無害。捻った冗談とか、不道徳なギャグ(笑)とか、出そうにも出せない明朗さはどうにかならないかなと、いつも感じてます。家族揃って、そうなってますから(笑)。

大原麗子は『獄門島』の頃から既にギラン・バレーをやってたんですね。40代で乳癌の手術も受けたとありました。人間の人生はままならないものです。今回『獄門島』を観て、今まで思い込んでいた大原麗子と違う素敵な姿を個人的に発見した思いです。たまたま今月WOWOWで『網走番外地』シリーズを放送しますので、大原麗子は『北海篇』以降の5作に出演しているようですから、この機会にぜひ鑑賞してみたいと思います。
大原麗子ってそれにしてもフィルモグラフィを見てみると、『獄門島』以前はパンクな雰囲気の映画に出まくってるんですね。『喜劇 トルコ風呂 王将戦』とか、ちょっとこう、内容がまったく見当がつきません(笑)。わたしの大原麗子に対するイメージって、「日本を代表する王道美女の一人」という感じで、よもやこうしたパンクなフィルモグラフィを誇っていたとは知りませんでした。また愉しみが増えた気持ちです。
友里千賀子って、わたし一時気に入っていたような(笑)。何で観たかとかまったく覚えておりませんが。しかし画像チェックしましたが、なかなかの丸顔ですね(笑)。
れにしても村上佳菜子なんかがバラエティ番組で売れっ子になるのだから、本当に緩い世の中ですね。 RUKO

by 末尾ルコ(アルベール) (2018-08-04 01:05) 

pn

食いしん坊バンザイ出てましたっけ?記憶が無い(^_^;)
名前なんでしたっけ?太った人。あの人の記憶がポンと出るけど名前が思い出せない・・・
by pn (2018-08-04 06:15) 

ヤマカゼ

白い巨塔みてました。渋い役を演じてましたね。
by ヤマカゼ (2018-08-04 07:29) 

えくりぷす

『新幹線大爆破』は高倉健が亡くなったときに、追悼放送されていたと思いますが、見逃しました。Amazonのプライムビデオの対象になっているので、是非見たいと思います。
渡辺文雄は『白い巨塔』では真鍋役でしたか。曾我廼家明蝶と金子信雄が強烈過ぎて、あまり覚えてないのです。もう一回DVDを借りに行かないと…
by えくりぷす (2018-08-04 09:53) 

ヨッシーパパ

子どもの頃に、見たと思います。
by ヨッシーパパ (2018-08-04 19:06) 

うつ夫

胃腸薬のCM
by うつ夫 (2018-08-05 00:34) 

犬眉母

まさに「おもいッきりテレビ」です。
by 犬眉母 (2018-08-05 01:25) 

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