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堺左千夫、『電送人間』等ニューフェース一期生が支えた東宝映画

堺左千夫、『電送人間』等ニューフェース一期生が支えた東宝映画

堺左千夫(さかいさちお、1925年9月8日~1998年3月11日)の生まれた日です。堺左千夫は、三船敏郎などとともに第1期東宝ニューフェイスとして入社。三船敏郎はトップスターとして、堺左千夫はバイプレーヤーとして1950~60年代の東宝映画を支えました。



映画やテレビドラマには、主役がいて、脇役がいて、それ以外には端役やエキストラがいます。

精巧な機械ほど、小さな歯車ひとつでもはずれれば正常に動かなくなるように、どの役割も作品には必要な存在です。

ただ、特別な事情で「友情出演」などをする以外、主演俳優は、次回作がエキストラになることはありません。

逆に、端役俳優が主演にキャスティングされたら「抜擢」といわれるめずらしいケースで、普通は「端役」か「脇役」の役をずっと演じます。

第1期東宝ニューフェイス(俳優)として入社した三船敏郎は、その多くを「主役」で活躍し、堺左千夫は、「脇役」や「端役」で活躍しました。

201809072303.png
Google検索画面より

堺左千夫は、何しろ1期生ですから、東宝映画の作品にもっとも多く出演した俳優かもしれません。

出演者に名前が出ていなくても、エキストラで出ている可能性もあります。

たとえば、東宝が1960年代にヒットさせた「怪奇空想科学映画シリーズ」のひとつである『電送人間』(1960年)には、「脇役」として出演しています。

電送人間タイトル

河津清三郎、田島義文、堺左千夫、大友伸、中丸忠雄、佐々木孝丸の6人は、軍隊時代に金塊を横領した仲間の設定です。

201809080410.png
『電送人間』より

その際、4人は横領に反対した中丸忠雄と佐々木孝丸を撃ち、堺左千夫がダイナマイトで爆破して逃げました。

ところが、2人は生き残り、佐々木孝丸(博士の設定)の作った物体電送機を中丸忠雄が利用。

中丸忠雄
『電送人間』より、ジョン・トラボルタに似ている中丸忠雄

瞬時に移動してアリバイを作りながら、4人に復讐の殺害を繰り返したという話です。

事件を追う新聞記者が鶴田浩二、刑事が平田昭彦に土屋嘉男です。

事件を追う新聞記者が鶴田浩二、刑事が平田昭彦
『電送人間』より

土屋嘉男
『電送人間』より、ガス人間、刑事になる

このシリーズでは、白川由美が下着姿になるのが“お約束”で、今回ももちろんあります。

それ以外にも、映画に出てきた女性は海軍を思わせるセーラー服でお色気十分。今でも通用しそうです。

電送人間
『電送人間』より

端役」としては、加山雄三の原点である若大将シリーズの第一作『大学の若大将』(1962年)に出演しています。

大学の若大将

若大将(加山雄三)が神宮の競技場プールで行われている大会に間に合うよう、青大将(田中邦衛)がスミちゃん(星由里子)も乗せて速度オーバーで運転したので、白バイ警官(堺左千夫)が止めます。

加山雄三、田中邦衛、星由里子
『大学の若大将』より

加山雄三、田中邦衛、星由里子
『大学の若大将』より

しかし、青大将が事情を話したら、警官は「それは大変だ」と、切符を切らず、青大将の車を先導してプールまで連れて行ってくれたので若大将が間に合った、というストーリーです。

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脇役、端役、エキストラの違いは?


「脇役」と「端役」の違いはご存知ですか。

「脇役」は、人名の役名がつきストーリーの動きに絡みます。

準主役や助演なども、「脇役」といわれるポジションです。

一方、「端役」は名前ではなく、「警官」とか「教師」とか普通名詞の職業や肩書の役名に留まり、ストーリーの流れを支えます。

堺左千夫は、『電送人間』では「滝」という人名がつきましたが、『大学の若大将』ではただの「警官」でした。

では、「端役」と「エキストラ」の違いですが、「端役」には、独特のキャラクター(演技力)が求められる場合があり、「エキストラ」になると、ありふれた通行人、ラーメンを食べる客などで、逆に変に目立った演技は不要で、普通にふるまうことが求められます。

映画全盛の時代は、映画会社が俳優と専属契約しており、「主役」から「エキストラ」まで、ほとんど自社の俳優で賄えましたが、それだけに、違う作品を見ても、脇役や端役の人たちの顔や名前が「見たことある人たち」なので、映画マニアは、各社の端役クラスにも詳しいものです。

出演者の表示で、ひとつの画面に、5~6人列記してあるあたりの人たちですね。

映画をご覧になる際は、脇役や端役の俳優にも注意を払うと、作品をより深く鑑賞できるかもしれません。

堺左千夫さん、ご存知でしたか。

電送人間  [東宝DVD名作セレクション]
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大学の若大将
大学の若大将
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コメント 8

末尾ルコ(アルベール)

堺左千夫、『電送人間』等ニューフェース一期生が支えた東宝映画・・・『電送人間』は未見なのです。おもしろそうですね~。しかも鶴田浩二!任侠や晩年のいささか説教臭い鶴田浩二とは別次元の演技が愉しめそうです。
堺左千夫については、これまた名前も初めて知りました。いつも大切な脇役俳優などのご紹介、感謝感謝です。
それにしても大スター鶴田浩二を含め、こうして当時の俳優陣の顔を見ていると、現在の俳優たちとは顔の傾向そのものが変わってしまっているのがよく分かります。皆、「大人の顔」をしておりますよね。大人の整った顔立ち、あるいは大人の個性的な顔立ちなど。現在の特に若田俳優たちは、メンズファッション誌的な、そして少女漫画の登場人物的な顔立ちですよね。そしてだいたい多くが同じような顔立ちなので、慣れるまで誰が誰やらm分からないという感じ。時代が変わって、映画界もテレビドラマ界も若い女性や主婦などをターゲットにしておりますからこうなっているのでしょうが、男性ファンとしては、「男優にシビれる」ことが滅多になくなったのが残念なところです。

>海軍を思わせるセーラー服

これはかなりシュールなシーンですね(笑)。なぜこの衣装なのか、未見のわたしにはよく分からず、そこがまた深く興味をそそられるところです。

『大学の若大将』の星由里子がまた魅力的ですね(←つい女優に目が行く 笑)。端正な顔に理想的なプロポーション・・・「女優」という尺度で言えば、若尾文子らこそ大女優ですが、「もしつき合うなら」という尺度(笑)で言えば、星由里子ではないかと、朝から妄想の世界に入りつつあります。

>映画会社が俳優と専属契約

このシステムも、いまだからこそ再評価すべきかもしれませんね。何を観てもジャニーズが紛れ込んでいるとか、よく分からないなの「女優」が出ていると思ったら、乃木坂やらけやき坂やらのメンバーだったりとか、今はそんなのが極端に多くなっておりますからね。

真っ当なテニスファンなら大坂なおみを「日本人じゃない」なんてこと考えないと思うんです。もともと個人スポーツですし、日本人であれ、外国人であれ、魅力あるプレーヤーを応援するのがテニスファンだと思います。サッカーファンも真っ当な人であれば国際感覚があると思うのですが、どうしても国別対抗になるとナショナリズムが強烈になりますね。大坂なおみもこれだけメジャーになると、特にネットではうじゃうじゃワケの分からない連中がコメントし始めますね。
ただ大坂の凄いところはテニスのポテンシャルが圧倒的というだけでなく、インタヴューなどがめちゃめちゃおもしろく、限度を超えるほど(笑)チャーミングなのです。米国やオーストラリアなどではバカ受けで、そうした内容が記事として配信されるから、現地で試合を観たわけではない世界中の人たちにも伝わっていってます。日本でもどんどんファンが増えていっており、これは本当にシャラポワやウィリアムズ姉妹並みの世界的スーパースターになる可能性大だと思うんです。そんな大坂を「日本」から逃したら大変なことになる・・・くらいの認識であるべきだと思うんですが、いまだに「純日本人」妄想に囚われている人たちが少なからずいるのにはうんざりさせられます。

>「違和感」の正体

肌の色、日本語があまりできない、米国在住である・・・などですが、大坂が日本国籍でプレイをすることにした理由の一つは、女子テニス選手層の厚い米国よりも日本人としてやる方がインパクトが強いし、スポンサーも多く付きやすいという判断だったでしょう。しかしそれはプロとしてやっていく上で当然の判断であって、非常に賢明で、しかも日本にとって大歓迎すべきことだと思うんです。それを、「日本は利用されている」なんてこと思いつく「おつむ」はどうなっているのかというところです。

「ネチケット」って、英語の言葉としてあるのですね。日本語英語かと思っておりました。
わたしも「褒め合いっこ」空間にわざわざ、「あなたたち、こんなことは馬鹿馬鹿しいので止めましょう!」と書き込むようなことはしません(笑)。ただ自分は決してその中へ入らないというのと、「自分のメディア」ではそういったことは折に触れて批判はします。もちろん「褒め合いっこが好きな人たちは勝手にやらせておけばいい」という考えもありますが、経験上ネットに限らず実生活の中でもそんな空間が多ければ多いほど、知的にも感性的にも日本社会にとってよくないという感覚があるのです。ただその中で、「いかに寛容さも保ち続けるか」という点は、わたしのとっての大きな課題であると考えております。RUKO

by 末尾ルコ(アルベール) (2018-09-08 09:53) 

えくりぷす

脇役、端役、エキストラの違いがよくわかりました。私の父が学生時代に学生相談所に行くと、黒澤映画(たぶん『影武者』)のエキストラのバイトがあったそうです。もしかすると映るかも、あわよくば監督に認められて…と思って参加した学生も多かったようですが、点として映ったかどうかもわからないようで、これはエキストラ以下なのかも・・・。
by えくりぷす (2018-09-08 11:22) 

pn

「ガス人間、刑事になる」、で吹き出してしまった(笑)。
前作で殺人犯が次は良い人とかざらだったんでしょうね、何気で端役の方が面白いかも。
by pn (2018-09-08 11:52) 

Take-Zee

こんばんは!
毎回毎回、どうして懐かしい人々を
記事に出来るのか驚いています。

by Take-Zee (2018-09-08 18:31) 

ヨッシーパパ

電送人間とは、なかなか面白いですね。
今なら、CGも使えますが、当時は、いろいろ工夫されたのでしょうね。
アナログ時代の制作者の醍醐味だったでしょうね。
by ヨッシーパパ (2018-09-08 19:04) 

bpd1teikichi_satoh

爺の未だ幼かった頃、電送人間と言う映画があったのを思い出しました。爺は当然アナログ人間ですが、当時のSF映画
テレビ映像には何か恐ろしさが有りました。
by bpd1teikichi_satoh (2018-09-09 02:46) 

そらへい

脇役と端役の定義は知りませんでした。
by そらへい (2018-09-09 22:42) 

うつ夫

昭和の映画は、夢がありましたね。
by うつ夫 (2018-09-11 22:44) 

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