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ドリームガールズ、スプリームスが原案のエンタメ市場と人間模様

ドリームガールズ、スプリームスが原案のエンタメ市場と人間模様

『ドリームガールズ』は、アメリカのミュージカル映画です。先日のテニスの試合で話題になったセリーナ・ウィリアムズが、大の仲良しというビヨンセが出演した『ドリームガールズ』を思い出してしまいました。『ドリームガールズ』は、公開当時(2006年~2007年)話題になりましたので、覚えておられる方も多いかもしれません。(上の画像はGoogle検索画面より)



『ドリームガールズ』は、デトロイトの黒人系レーベルで一世を風靡したモータウンの所属コーラスグループ、スプリームス(ダイアナ・ロス、メアリー・ウィルソン、フローレンス・バラード)のメアリー・ウィルソンが上梓した自伝『Dreamgirl: My Life As a Supreme』がベストセラーになり、それを映画化したものです。

The_Supremes_1966.JPG
Wikipediaより

が、公然としている事実関係と若干相違はあり、映画は原案を下敷きにした創作と割り切った方が良いでしょう。

ただ、黒人系グループが、白人市場主義のアメリカで、どうやってポピュラリティを獲得したかは、おそらく映画が実際と重なる点もあるでしょうし、大変興味深く描かれています。



ディーナ(ビヨンセ・ノウルズ)、エフィ(ジェニファー・ハドソン)、ローレル(アニカ・ノニ・ローズ)の3人の女性グループ『ドリーメッツ』は、中古車事業とジミー(エディ・マーフィ)のプロモーションを兼任するカーティス(ジェイミー・フォックス)に、ジミーのバックコーラスを要請されるところから物語は始まります。

ドリーメッツ

カーティス(ジェイミー・フォックス)のプロモーションが奏効し、黒人メディアでは上位にランクされたジミー&ドリーメッツの曲ですが、すぐにメジャーなメディアをバックにした白人にパクられてしまいます。

黒人の音楽を、白人に奪われてきた歴史をひっくり返したいカーティス(ジェイミー・フォックス)は、在庫の自動車を叩き売って金を作り自らレーベルを設立。局に金をバラまいてパブリシティし、強引にブレイクさせます。

ドリームガールズ

これを成功体験として、カーティス(ジェイミー・フォックス)は金と契約で人を縛り、独断で事を進めるようになります。

ドリーメッツはドリームズとして一本立ちさせますが、「リードボーカルはエフィではなくディーナでいく」と発表。

リードボーカルはエフィではなくディーナでいく

エフィ(ジェニファー・ハドソン)がわがままな振る舞いを繰り返すようになると、カーティス(ジェイミー・フォックス)は容赦なく解雇。ミシェル(シャロン・リール)を加入させます。

こうした強引さに、ジミー(エディ・マーフィ)も、エフィの兄でドリーメッツの振り付けや作曲を担当してきたホワイト(キース・ロビンソン)も、カーティス(ジェイミー・フォックス)から離れていきます。

そして、ディーナ(ビヨンセ・ノウルズ)とも、仕事の方向性を巡って齟齬が生じますが、カーティスは契約だからと彼女を押さえつけます。

一方、脱退したエフィ(ジェニファー・ハドソン)は、やはりカーティスと袂を分かった兄のホワイト(キース・ロビンソン)作曲による歌が、黒人メディアを通してヒットしますが、何とカーティス(ジェイミー・フォックス)は、それをパクった上で彼女の歌を流さないよう放送局に金を積みます。



白人市場主義に反発して頑張ってきたはずのカーティスですが、いつのまにかその初志を忘れ、今度は自分が白人と同じことをしていたのです。

自由な表現を、契約やお金で縛ることも、クリエイターの精神を踏みにじるものでした。

ディーナ(ビヨンセ・ノウルズ)はカーティスとの別れを決意。

カーティスによる妨害の証拠をエフィ側に渡します。

そして、カーティスは2度とエフィを妨害できないよう弁護士から釘を刺されます。

結局、ドリームガールズは解散しますが、最後の舞台はエフィを加えた4人で歌います。

他にもいろいろエピソードはあるのですが、あくまで主たる部分だけ端折ってご紹介しました。

ミュージカル映画というと、唐突に歌が入ることで興ざめなシーンが少なくなかったのですが、この映画は歌とセリフが融合しているので、展開に中だるみが全くありません。

個人的には、エディ・マーフィが良かったですね。

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ダイアナ・ロスとフローレンス・バラード


本作をスプリームスにあてはめると、ルックスが一番よいダイアナ・ロスがリード・ボーカルに選ばれたことに、ルックスでは負けるけど声は一番のフローレンス・バラードが嫉妬した、というストーリーになっています。

しかし、下の実物の動画を見る限り、真ん中のフローレンス・バラードのルックスが3人の中で特に悪いとは思えませんし(むしろ一番いいのでは?)、メアリー・ウィルソンには愛らしさがあるし、映画の中のセリフにも出できましたが、失礼ながらダイアナ・ロスこそ、2人に比べてただ「骨ばった」ように見えてしまうのです。

ま、あくまでも私の好みの問題ですが。

ストップ・イン・ザ・ネーム・オブ・ラヴ


また、結末はフローレンス・バラードも含めて4人で大団円ということになっていますが、実際のフローレンス・バラードは、スプリームスを離脱した後は再結成したわけではなく、不遇なまま若くして亡くなっています。

スプリームスは全盛が1960年代後半といわれ、私よりももうちょっと歳をとっていないとリアルでは見られなかったのですが、黒人シンガーの頂点に立ったといわれるダイアナ・ロスと、悲運のフローレンス・バラードは何が明暗を分けたのか、やはり気になるところではあります。

ドリームガールズ(吹替版)
ドリームガールズ(吹替版)

Gold - Supremes
Gold - Supremes

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nice!(242)  コメント(13)  [編集]
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コメント 13

ヤマカゼ

なつかしいですね、ダイアナロスの曲は今でも忘れないです。
by ヤマカゼ (2018-09-18 06:08) 

hana2018

ダイアナ・ロスが所属していたグループ名はシュープリームスとばかり思っていました。発音の違いのようですけど・・・。
ダイアナロスはライオネル・リッチーとデュエットした「エンドレス・ラブ」、その他にも多数のヒット曲を放ったスーパースター。
しかし記事に書かれているように、そこまでの道のりには人種差別は勿論、お金が絡む事により面倒な事が起きるのも当然と言えば当然です。
そしてスターはやはりルックスが大事!こちらも勿論ではあるものの、声の良さ、歌唱力への評価、1960年代と今では少しは変化をしているかもしれません。
by hana2018 (2018-09-18 07:16) 

pn

グッチ裕三かモト冬木かがものまねでやってたのしか知らないんですが、初志を忘れて白人と同じ事したって所になんかこう、アメリカの闇と言うか人間の業と言うかを垣間見ました。
by pn (2018-09-18 07:18) 

Rinko

おもしろそうですね~!
ダイアナロスは知っているし、スプリームスの曲も耳にしたことがありますが、こんなストーリーを知るとさらに映画やその音楽にも興味がわきますね!
by Rinko (2018-09-18 07:36) 

末尾ルコ(アルベール)

ドリームガールズ、スプリームスが原案のエンタメ市場と人間模様・・・『ドリームガールズ』は公開時に映画館で観ました。当時はジェニファー・ハドソンのド迫力の歌唱力が大いに話題でした。セリーナ・ウィリアムズとビヨンセはとても仲がよいらしく、セリーナの試合の時、ウィリアムズのファミリーボックスにビヨンセが一緒に座っている姿も何度か見かけますし、夫のJay Zと夫婦そろって応援していることもあります。テニスの世界でスーパースターになるってそういうことで、ハリウッドスターやロックミュージシャンと同等になってしまうんですよね。大坂なおみももうほぼそのような状態で、既に日本のメディアがコントロールできる存在ではないのですね。その意味でも日本スポーツ史上、まったく異次元の存在と言えます。
同作品を鑑賞したのは公開時で、その後一度くらい再鑑賞しておりますが、本日のお記事を拝読することで記憶を新たにできました。ありがとうございます。そしてわたし例によって(笑)、公開時はミュージカルシーンやカメラワークを中心に観てしまっており、こうしてストーリーや人間関係をじっくりお書きくださっているのはとても助かります。
昨今は黒人や女性が「差別だ!」と声を上げると、(またポリコレ棒か!)と眉をひそめる人も多いですが、そして確かに過度に「差別・被差別」の視点で語ると話がおかしくなるのも事実ではありますが、しかし現実として黒人の過酷な歴史を振り返ってみれば、「人種」問題に関して今でも慎重になるべきなのは明らかです。その際に、「日本人には黒人差別の歴史がないから、無頓着で当然」という態度を取るのもいただけませんよね。
スプリームスに関しては、おおまかに曲やバイオグラフィを知っているだけなので、今後またいろいろ聴いてみたいと思います。


>人付き合いは額面(学歴とか勤め先とか)から入るのが好き

よく「悪例」としてお話させていただいている、母の妹(末妹)の家庭がまさにそれでして、その取り巻きもまさにそれです。でも考えてみたら、高校時代の同級生もだいたいそんな感じでした。そいつら(笑)とは卒業後、一切会ってないですが、高校時代から人間の尺度が「テストの成績」以外なかったですから。もちろん顔や体形のよしあしなども自然に判断されていたでしょうが、「人間の内実」に関しては、「テストの成績」以上の価値は彼らにはなかったです。だから全然会ってはいないけれど、まず間違いなく額面以外では判断できない大人になっていると思われます。
こうして思い出しても、いまだ新鮮にムカつく連中がずらり。特に、IとMとKと・・・(笑)。実は高校時代に感情のもつれでSという同級生に制裁(膝蹴り&エルボウ)を加えたことがあったんですが、それは明らかに近親憎悪のようなもので、そいつとは共通する価値観もかなりあったのです。今ではその時のことは、悪かったと思っております。本当に制裁を加えたかったのは、IとMとKらだったのですが、なかなか機会がなくて。もちろん現在では、「暴力絶対反対」のわたしでありますが、当時は少々腕っぷしに自信があっただけに、「発揮の機会」を待っていたという若気の至りの時代でした。

そう言えば三船敏郎はスティーヴン・スピルバーグ監督の『1941』という映画へ出ていたのですが、ジョン・ベルーシという伝説的スーパーコメディアンらとの共演で、「あまりにもおバカ」ということで当時は評判がよくなかったのですが、わたしは割と好きでした。三船も同作品の中ではかなりおバカなギャグをかましており、顔の風格と迫力とのギャップが可笑しみを生んでいるという感がありました。

夏目雅子についてなのですが、20代で死去したので仕方ないのですけれど、作品歴を見ると、やはり「充実」とは言えませんよね。そのポテンシャルのスケール感は当時比類ないものだったと思いますが、幾多の傑作に出演してきた掛け値なしの大女優と並び称するわけにはいかない気がしてきました。 RUKO

by 末尾ルコ(アルベール) (2018-09-18 08:39) 

チャー

ドリームガールズのDVD持っています(^^)
by チャー (2018-09-18 16:31) 

Take-Zee

こんにちは!
外国の人も懐かしい人ばかりに
なってしまいました!!

by Take-Zee (2018-09-18 16:56) 

ヨッシーパパ

シュープリームスは、セクシーなお姉ちゃんが、綺麗なハーモニーで唄っていたので、覚えています。
by ヨッシーパパ (2018-09-18 19:25) 

そらへい

私が気づいた頃は、ダイアナ・ロスは独り立ちしていました。
ショービジネスの世界は、見えてる舞台と違って
裏ではいろいろなことがあるのでしょうね。
by そらへい (2018-09-18 20:47) 

kiki

懐かしいですね〜
by kiki (2018-09-18 22:55) 

うつ夫

面白そうな映画ですね。
by うつ夫 (2018-09-18 23:44) 

犬眉母

何にせよ、黒人系レーベルとして時代を
築いたのは素晴らしいと思います。
by 犬眉母 (2018-09-19 00:11) 

ナベちはる

ドリームガールズ、面白そうな映画ですね。

by ナベちはる (2018-09-19 00:40) 

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