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松尾和子、ムード歌謡の女王は喜劇駅前シリーズでも活躍した

松尾和子、ムード歌謡の女王は喜劇駅前シリーズでも活躍した

松尾和子さん(1935年5月17日~1992年9月25日)の命日です。現在の東京都大田区蒲田に生まれ、力道山が経営していた赤坂のクラブ・リキの専属歌手時代にフランク永井に認められスカウト。1959年に『グッド・ナイト/東京ナイト・クラブ』(ビクター)でレコードデビュー以来、ムード歌謡の女王と言われ、ヒット曲をたくさん残しています。



松尾和子のデビュー曲は、A面の『グッド・ナイト』が和田弘とマヒナスターズ、裏A面の『東京ナイト・クラブ』がフランク永井とのユニットですから、新人としては桁外れの扱いです。

松尾和子のデビュー曲

そして、第2段は引き続き和田弘とマヒナスターズと組んで『誰よりも君を愛す』をリリース。

誰よりも君を愛す

なんと、第2回レコード大賞を受賞したのです。

『アサヒ芸能』(2013年11月7日特大号)には、「力道山『没後50年』の新事実」という短期集中連載(全3回)の第1回として、「『力道山の遺体のそばで号泣していた』松尾和子」と書かれています。

力道山の記事に載る松尾和子
松尾和子
『アサヒ芸能』(2013年11月7日特大号)より

松尾和子はもともと、力道山が経営していた赤坂のクラブ・リキの専属歌手でしたから、歌手・松尾和子の“生みの親”とも言える立場。

同誌によると、松尾和子は、力道山の寵愛を受けた芸能人の一人だったと書かれています。




ムード歌謡ないしはムードコーラスといわれるジャンルは、和田弘とマヒナスターズ&松尾和子が先鞭をつけ、その後の黒沢明とロス・プリモス、鶴岡雅義と東京ロマンチカ、ロス・インディオスらの活躍につながっていったのではないかと思います。

70年代になり、ニューミュージックが徐々に台頭してムード歌謡はやや後景に退けられましたが、松尾和子は80年代に入りバラエティ番組に出演したり、ドラマ『池中玄太80キロ』(1980年4月5日~1989年5月6日、NTV)に出演したりして表舞台に復活しました。

しかし、1991年に今度は息子の不祥事で芸能活動を自粛。

その翌年には、自宅の階段から転落したことが原因とみられる脳圧迫で急死してしまいました。

松尾和子の出演映画は『喜劇駅前金融』


松尾和子の出演映画は、『喜劇駅前金融』(1965年、東京映画/東宝)をご紹介します。

喜劇駅前金融
DVD『喜劇駅前金融』解説より

全24作の喜劇駅前シリーズは、第1作目が9月10日の記事でご紹介した『駅前旅館』でしたが、これは井伏鱒二の同名の原作を映画化したもの。

本作は、尾崎紅葉の『金色夜叉』を喜劇調に翻案したものです。

次郎(フランキー堺)は、クラブのトランペット奏者。

会計学の権威と言われる博士(加東大介)と妻(沢村貞子)に見込まれるものの、トランペット奏者では明日がどうなるかわからず、その娘(大空真弓)との婚約はだめになり、娘は羽振りのいい山師の成金社長(三木のり平)と結婚してしまいます。

熱海の海岸で、フランキー堺と大空真弓は、『金色夜叉』の貫一・お宮のシーンを再現します。

フランキー堺と大空真弓
『喜劇駅前金融』より

そして、フランキー堺は、高利貸し夫妻(伴淳三郎乙羽信子)に高利貸しの弟子入りを志願。

高利貸しになって大空真弓を見返すというのです。

森繁久彌も、やはり大学時代、恋人(淡路恵子)に、お金持ちの老人(有島一郎)と財産目当ての結婚をされたショックで独身中。

顧問をつとめる料理屋の女将・圭子(淡島千景)に税理士としての頭脳を見込まれ、一緒に暮らすようになります。

その後、「昭和40年不況」(←本当にあった)になり、淡島千景の料理屋も、三木のり平の会社も金回りが悪くなります。

フランキー堺は金に振り回されることが嫌になり、クラブホステス・染子(池内淳子)に債務保証してもらっていた金を支配人(山茶花究)に返してクラブを辞め、トランペッターに戻ります。

三木のり平は、どうせ金で買った女房だから逃げられると思い込み自殺しようとしますが、大空真弓はそれを否定して、2人で屋台引きから出直します。

結論は、金がなくても愛情があれば人はともに生きていける、というきれいなまとめ方です。

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歌手としての絶頂期に2作に出演


松尾和子は、フランキー堺にちょっぴりお熱のクラブホステス・池内淳子の同僚ホステス役で出演しています。

池内淳子の同僚ホステス役
『喜劇駅前金融』より

さらに、和田弘とマヒナスターズとともに、『駅前小唄』を披露しています。

駅前小唄

このほか松尾和子は、歌手として忙しいときに、『喜劇駅前弁天』(1966年、東京映画/東宝)にも出演しており、喜劇駅前シリーズはお気に入りだったのかもしれません。

あのゆったりとした歌いかたをしていた松尾和子さんの歌、覚えていらっしゃいますか。

松尾和子 ベスト 12CD-1003B - 松尾和子
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喜劇 駅前金融 【東宝DVDシネマファンクラブ】
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喜劇 駅前弁天 [DVD]
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息子へ―松尾和子の遺言

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  • 作者: 大林 高士
  • 出版社/メーカー: テイアイエス
  • 発売日: 1999/09
  • メディア: 単行本



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末尾ルコ(アルベール)

松尾和子、ムード歌謡の女王は喜劇駅前シリーズでも活躍した・・・松尾和子という方も、名前はよく存じておりましたが、その具体的な活動についてはほとんど知らなかったです。力道山のクラブの歌手だったのですね。若い頃のお顔はとてもチャーミングでしかも妖しげですね。この頃を知っていれば、ファンになった可能性大です。わたしが知っていた松尾和子は髪を盛ったスタイルで、年齢は別にいいのですが、このヘアスタイルはちょっと苦手なのです。
それにしてもいい曲が多いですね。「誰よりも君を愛す」はフランク永井の歌として知っておりました。フランク永井の声も別格で、彼の歌を誰が歌ってもとても及ばないんですよね。素晴らしい歌手でした。

>力道山の寵愛を受けた芸能人

時代の違いと言いましょうか、力道山はもちろん、馬場、猪木までは、ほとんどの芸能人よりも立場が上でしたよね。今では例えば、「オカダカズチカの寵愛を受けた人気歌手」なんていう図式は成り立ちません。

>松尾和子は80年代に入りバラエティ番組に出演したり

なるほどです。わたしはこの頃の松尾和子を知っていたのですね。そう言えば彼女が歌っていた姿とか、見た記憶がありません。売れなくなった女優や歌手がバラエティなどへレギュラーとして出るのは少々寂しいものがあります。女優として、歌手としてのイメージが遠くなってしまうことが多々あるのですよね。
『喜劇駅前金融』のポスターの森繫久彌の顔がスゴイですね(笑)。そう言えば森繫も晩年は『屋根の上のバイオリン弾き』の舞台のイメージで語られることが多かったのですが、喜劇俳優としてこれだけ豊饒な実績を持っているのに、極めて偏ったメディアの取り上げ方だったと、いっぷく様のお記事を拝読させていただいていると、それがよく分かります。
『駅前旅館』の原作、本屋で見つけて購入しました。滋味溢れる書き方がいいですね。文学も極端なものが好みだったわたしには、このような作品がとても新鮮に感じます。

それにしても、いっぷく様が『スーパーポリス』の第一話にご出演されてたのですね!わたしが観たのが初回だけですから、いっぷく様ご出演の回だけ観たことになり、すごい奇遇だと驚いております。あの三浦友和の「なんちゃってアウトロー刑事」ぶりは、今だと続けて観ている可能性大だと思います。

本多勝一をまとめて読んだのは高校時代くらいで、1年間くらい(笑)影響を受けました。特に米国白人への憎悪を煽る手法は、日本人が根深く内に秘めている白人コンプレックスを巧妙に利用していると、けっこうすぐに気づきはしましたが。
まあ当時はパンク・ニューウエイブを中心に聴いておりまして、そうしたものはだいたい左翼的でしたし、多少なりとも政治意識のある10代であれば、まだまだ「左」が普通という感覚でした。もっともわたしの通っていた進学高校は政治意識のある生徒もごく僅かでして、あくまでわたしの周囲の映画やロックに意識的な連中に限ったお話ではあります。
特にわたしは一時期キューバ革命を中心とした中南米の左翼運動やパレスチナ解放運動などに大いに興味を持っておりまして、しかしもちろんそうした活動グループと接触しようとはまったく思わず(笑)、あくまで知識としての興味に留まっておりましたが、「気分はかなりの左翼」という時期ではありました。だからこそ昨今の「左」のお粗末さがよく分かるというのはあります。

そしてわたしはよく父について、「日教組なのにマルクスの本など手に取ったことなかった」と批判的に書いておりますが、わたし自身も、「手に取ったことはある」けれど、熟読したことはないのです(笑)。何と言いますか、わたしはやはり芸術・文学の曖昧さが向いている人間でして、理詰めで社会を解析・・・なんていうのは肌に合わないし、信用できないといったところがあります。あ、『噂の真相』もけっこう読んでおりました。確か猪木VSブロディの初回の試合について、「ブロディが自分で腿に傷をつけている」とか「スクープ」(笑)していたのも『噂の真相』でしたよね。(別にこんなこと大仰に書かなくても・・・)と、ややうんざりしたことを覚えております。 RUKO

by 末尾ルコ(アルベール) (2018-09-25 01:33) 

ヤマカゼ

東京ナイトクラブは有名ですね。今日が命日でしたか。
by ヤマカゼ (2018-09-25 06:16) 

pn

そんな亡くなり方でしたっけか。ひっそり消えた記憶しか無かったけど息子原因か(T_T)
by pn (2018-09-25 06:21) 

馬爺

一生風靡した女性歌手でしたね、あのカスレタような声が魅力でした、フランク永井なども懐かしいです。
by 馬爺 (2018-09-25 08:39) 

kiki

子供の頃TVで観た事があります。
凄く大人の雰囲気を持っている人でしたね。
by kiki (2018-09-25 11:18) 

Take-Zee

こんにちは!
10歳以上も年上の姉さんですが魅力的な
女性でしたね。
 僕らの世代でも天井や壁にポスターを
貼って("^ω^)・・・
by Take-Zee (2018-09-25 14:34) 

kohtyan

誰よりも君を愛すは カラオケでよく歌いました、
懐かしいです。
by kohtyan (2018-09-25 17:25) 

テリー

松尾和子、懐かしいですね。
by テリー (2018-09-25 18:15) 

ヨッシーパパ

名前は存じ上げていますが、豊満な胸も記憶の片隅にありました。
by ヨッシーパパ (2018-09-25 18:41) 

みうさぎ

継父がデカいカセットでもってきてたぜっ
色ぽっいおねぇさまでしたねっ
駅前シリーズにも出ていたんだぁ
最後は階段気を付けようと思った。亡くなり方で報道されたので
凄く残念でした
昔の大人てぇ凄いなぁと
思います・・・うさこも十分大人になりましたが・・・(笑)

by みうさぎ (2018-09-25 20:34) 

ヤッペママ

松尾和子さんの物(歌)まねをしていた時期があります。
by ヤッペママ (2018-09-25 21:54) 

ちゅんちゅんちゅん

こんばんは!
誰よりも君を愛す
今 横で父が歌ってくれています(笑)
サビ部分 ぐっときますね(*^^*)
by ちゅんちゅんちゅん (2018-09-25 22:32) 

ナベちはる

浮き沈みの激しい人生、いろいろと経緯を知ると驚きます。
by ナベちはる (2018-09-26 00:25) 

犬眉母

歌番組もムード歌謡も
昭和の思い出になってしまいましたね。
by 犬眉母 (2018-09-27 12:41) 

うつ夫

芸能人にとって子育ては難しいようですね。
by うつ夫 (2018-09-30 02:21) 

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