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『喜劇女は度胸』倍賞美津子主演第一作目の舞台は京急羽田空港線

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『喜劇女は度胸』(1969年、松竹)の舞台は、大田区羽田の町と京急羽田空港線沿線です。先月、京急電鉄が120周年を迎えたとのことで、京急線全72駅の駅名変更案を募集しました。そこで、昔の京急が描かれている本作を振り返ってみました。



京急線は、泉岳寺・品川から、浦賀や逗子、三浦海岸などを結ぶ鉄道路線です。

京急線

主要部分をJR東海道線と並走し、歴史も古くマニアも多いのですが、せっかく親しまれてきた駅名の一部が、120周年とやらで公募の上変更されることになっています。

しかし、何周年だろうが、そんなことで所在地の歴史を反映する古くからの駅名を、簡単に変えていいのか、という厳しい意見が出ています。




雑色駅が「消える」のか?


雑色と書いて「ぞうしき」と読みます。

雑色駅

この駅名も、変更されるのではないかと言われています。

私のむかしの地元、というよりズバリ生まれ故郷の雑色。

なぜ「雑色」なのか。そして、なぜ読み方が額面通り「ざっしき」と読まずに「ぞうしき」なのか。

それは、意味があるのです。

律令制度時代、蔵を管理する官職の下働きをしていた下級役人は、雑事や使い走りをしていたため「雑色」と呼んでいたのです。

そして、雑色駅のある(現在の住居表示の)大田区仲六郷あたりが、その役人のたまり場である「雑色所」といわれていたのです。

私が雑色に住んでいた頃は、お隣が国鉄官舎で、原武さん(郷ひろみの実家)とは回覧板が同じグループだったそうです。

「だそうです」というのは、私は0~1歳だったので、覚えていないからです

松本伊代も雑色の出身です。

地元には西六郷少年少女合唱団が結成されましたが、ウィーン少年合唱団に触発されて結成された当時は有名な合唱団で、真行寺君枝が在籍していました。

Wikiを見ると、アニメソングをずいぶんリリースしています。

産業道路駅も「消える」


他にすでに名称変更が決まっているところでは、神奈川県川崎市川崎区にある、川崎大師を走る大師線の産業道路駅があります。



空気が悪そうだから、工場地帯のイメージがよくないからという声もあり、来年度の駅地下化を機に変更するらしいですが、これももったいない。

産業道路の真ん前にあることは事実ですし、駅名を変えたからと言って空気がかわるわけでもありません。

もとより、日本の高度経済成長の柱である重化学工業の発展を担った京浜工業地帯の中核にある地域ですから、できれば残してほしかったですね。

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1960年代の羽田と京急沿線の労働者の生活


京急線が舞台になっている映画といえば、何と言っても『喜劇 女は度胸』(1969年、松竹)です。

喜劇 女は度胸
DVD『喜劇女は度胸』より

倍賞美津子主演第一作目。

喜劇 女は度胸
DVD『喜劇女は度胸』より

原案は山田洋次、脚本は大西信行と森崎東、撮影は高羽哲夫、監督は森崎東という、事実上の山田組です。

東京大田区の工場地帯である羽田を舞台に、その住民と労働者の生活、若い男女労働者(倍賞美津子と河原崎健三)の恋愛などを描いています。

河原崎健三は、『男はつらいよ』の博のように古典音楽を聞き、飲んだくれの兄(渥美清)にこむずかしい理屈で説教しています。

河原崎健三
DVD『喜劇女は度胸』より

労働者は非常識な飲んだくれか、独学で古典を読み高尚な趣味を持つか……どちらにしてもステレオタイプの描き方では?

これは見方によると、労働者の無学のコンプレックスを描いた、山田洋次流の“毒”かもれません。

この頃は、倍賞千恵子は瀬川昌治監督の喜劇に出演し、倍賞美津子は山田組による地域や労働者の生活を描く作品に出ていました。

にもかかわらず、倍賞美津子は、『男はつらいよ』には、マドンナどころか出演自体が1度もなかったのは不思議なことです。

いずれにしても、『喜劇 女は度胸』は一部のマニアには評価が高い作品です。

当時の京急羽田空港線や、230形の車両、今は堤防ができて綺麗な家が並ぶ、海老取川沿いの当時の民家や工場などが写っているからです。

海老取川沿いの当時の民家や工場

海老取川沿いの当時の民家や工場の夜

海老取川沿いの当時の民家や工場の夜の現在
今は看板の「骸骨」だけが僅かに残っています

京急ファンや倍賞美津子ファンにはおすすめです。

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コメント 16

ゆうのすけ

慣れ親しんできた名称が変わるというのは寂しいですよね。
ましてその最寄り駅近くに住んでいたり利用していたとなると過去の思い出も消えてしまいそうな気がしてしまいます。
私は千葉の私鉄沿線なんですが
「センター競馬場前」→「船橋競馬場」「谷津遊園」→「谷津」「葛飾」→「西船」都内では「荒川」→「八広」などと変わった後は (普段電車に乗ることも少ないので)もう変わってうん十年なのに まだ心なしか違和感があったりします。
「雑色」は”ざっしょく”だと 思っていた頃がありましたっけね。ごめんなさ~ぃ。^^;
by ゆうのすけ (2018-11-07 02:29) 

末尾ルコ(アルベール)

『喜劇女は度胸』倍賞美津子主演第一作目の舞台は京急羽田空港線・・・そのように駅名が変更されるのですか。しかも72駅とは。いったいどんな経緯でこうしたアイディアが通るのか不思議です。しかも「120周年」って、理由になっておりませんよね。裏でどのような会合(笑)があったか興味があります。
>駅名を変えたからと言って空気がかわるわけでもありません。

確かにその通りです。上っ面だけを取り繕って、仕事をした気になられては困りますね。呼称を変えたり、カタカナ言葉でうやむやにしたりとかで誤魔化そうとするのは昨今よくあるパターンです。

『喜劇 女は度胸』はWOWOWで放送したので録画しておりますが、まだ観ておりません。近く観ようと思います。
倍賞美津子は何と言ってもまず「猪木夫人」のイメージ。何よりもお似合いのカップルでしたよね。国民のほぼすべてが知るスターの猪木と豪快なイメージのある著名女優。二人が並ぶととても絵になりました。1985年にショーケンと共演した映画『恋文』が大好評で、そしてCMの影響もあり、ものすごく気が利いたトップ女優というイメージになりましたよね。あの頃は時代の寵児という感じで、『恋文』をテレビ放送した時に荻昌弘が、「フランス映画のような恋愛映画を日本でも作ることができた」という感じて解説していたことを覚えております。で、「猪木夫人」、そして『恋文』などの影響と、当時はまだ「倍賞千恵子=優等生女優」というイメージで、わたしは妹の方が女優として優れていると思っていたのですが、それは単に姉のことをしらなかっただけで、今では断然千恵子派になっております。

『秘密のデカちゃん』の由紀さおりは婦警役ですよね。制服姿がとてもいい感じです。婦警の制服も、現実には魅惑的な婦警などほとんど存在しないと分かっていても(笑)、フェテイッシュとしてはなかなかにポイント高いです。そしてこのドラマでは、細身の大場久美子より由紀さおりの方がずっと魅力的に見えます。

>応募者が聞くようになっていて

そうなのですか。おかしな会社ですね。『日経トレンディ』で書いてらっしゃるライらーさんの中にもちゃんとした人もいるのでしょうが、あの本の基調が当然ながら、「売れたか・売れなかったか」の結果論であって、しかも「この本は儲かったか否かのみにこだわっている」というスタイルに明確化しておれば、それはそれでいいと思うのですが、どうも文章全体から、「売れているもの=価値が高い」というニュアンスが感じられてどうもダメなのです。このニュアンスは今の日本の社会全体にも感じられておりまして、もちろん「モノが売れる」価値は分かりますが、「それだけじゃない」、「それ以上に大切なことがある」という価値は忘れたくないですね。

>編集部でブルドッグを飼っていて

わたし以前も書かせていただきましたように、子どもの頃に犬に追いかけられたトラウマがありますから、どんな子犬に対しても(噛むんじゃないか)という本能的な恐怖感が残っております。ブルドッグとかなら猶更気になって仕方ないですね。

トリンドル玲奈は園子温監督作で主演をしておりましたが、観れたもんじゃなかったです。
大久保佳代子って、そういう路線なのですか。
今回の記事を書くに当たって一応検索しまして、写真を見た瞬間には、「地方の、しかも小さな町の郵便局員的な見かけ」(笑)と感じました。まあ、昨日その手の郵便局へ行ったばかりなので即座に連想したのでしょうが。いずれにしても、こういう「タレント」が、地道にしっかりとした活動をしている多くの俳優や歌手たちよりも稼げるという状況はいただけません。 RUKO

by 末尾ルコ(アルベール) (2018-11-07 03:36) 

kinkin

自分の予想では、大半の駅は変わらずに居るのかなと想像します。
やはり「この駅名じゃ無いとシックリいかない」と言う駅も多い
ですからね。
by kinkin (2018-11-07 05:19) 

風太郎

雑色駅も近代化の建物になりましたですね。
新婚時代から6年間南六郷団地で過ごし、
目の前の水門から釣り船に乗り釣りに行き、
水門通りの商店街はお気に入りでした。
八丁畷駅も名前が変わってしまうのかな。
懐かしい思い出が、黒板けしで拭かれて消えていくようで寂しい。
by 風太郎 (2018-11-07 06:02) 

ヤマカゼ

ずいぶん懐かしいをだしてきましたね
by ヤマカゼ (2018-11-07 06:22) 

Rinko

産業道路駅の件は昨日ネットニュースで読みました。
馴染みのある、思い入れのある駅名が変わるのはさびしいですね。。。
by Rinko (2018-11-07 07:47) 

pn

駅名では無く記念なら社名を変更した方がウケそうだけど(^_^;)
by pn (2018-11-07 07:51) 

えくりぷす

とすると、いっぷくさんは、郷ひろみと同じ公園で遊んでいたかもしれませんね。私はたまに合唱(とくに唱歌)を聞いて癒されていますが、Amazon Primeだと西六郷少年少女合唱団の曲もたくさん入っているので、NHK東京児童合唱団と並んで、親しみを感じています。
『喜劇 女は度胸』見てみます。
by えくりぷす (2018-11-07 09:01) 

なかちゃん

鉄道会社の周年か何か知りませんが、地域に住む者としては駅名の変更なんてなかなか歓迎できないような気がします。
自分たちの生きてきた大切な想い出がなくなるにも等しいと思いますね。
ボクなら大反対します。

by なかちゃん (2018-11-07 09:58) 

Take-Zee

こんにちは!
京急線で一番駅名が変わったのは
公郷ー京急安浦ー県立大学ではないでしょうか?
私たちにとってはいつまでも公郷です。
by Take-Zee (2018-11-07 15:15) 

猫またぎ

駅の名前にはそれぞれの歴史があるのに
簡単に変えよとする意味が解りません

by 猫またぎ (2018-11-07 16:19) 

ヨッシーパパ

確かに京急線の駅名は、下町っぽい感じの名前が多いですね。
by ヨッシーパパ (2018-11-07 19:08) 

yokomi

こんにちは。東北人ですが、何年か前に載りました。120周年の重みを理解していない鉄道会社ですね。「軽」々しく、「急」ぎ過ぎてはいけません(^_^;)
by yokomi (2018-11-07 20:26) 

ナベちはる

理由があって付けられた駅名を変えても駅のイメージは変わらないですし、ここって今はどんな名前だったかと混乱する人が多いので、良いことはないように思います。
by ナベちはる (2018-11-08 00:19) 

うつ夫

慣れている駅名がかわると戸惑いますね。
by うつ夫 (2018-11-10 02:28) 

犬眉母

姉妹で同じ道で活躍された先駆者ですね。
by 犬眉母 (2018-11-10 16:02) 

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