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花沢徳衛も熱演『塀の中の懲りない面々』と『ドッキリカメラ』

花沢徳衛も熱演『塀の中の懲りない面々』と『ドッキリカメラ』

花沢徳衛さん(はなさわとくえ、1911年10月18日~2001年3月7日)の命日です。山田洋次監督や森崎東監督の喜劇には欠かせない役者でしたが、東映のピカレスクロマン(要するに暴力映画)にもかなり出演しており、今日はその松竹と「東映」を思い出してみます。



花沢徳衛は、戦前から俳優の仕事をしていましたが、私がはっきりとその存在を意識したのは、テレビドラマ『パパと呼ばないで』の魚屋・魚としの店主役でした。

これまでこのブログでご紹介してきた、山田洋次監督や森崎東監督の作品には、『男はつらいよ』を除くとほぼ全てに出ていると言ってもいいかもしれません。

『男はつらいよ』も、森崎東監督の『男はつらいよ フーテンの寅』(1970年)では出演しています。

ただそれだけでなく、人相の悪いギョロ目(笑)をピカレスク映画の東映がほうっておくはずがなく、東映作品にもかなり出ています。

ということで、まずは「松竹」映画の、出演歴で比較的新しいところで、『塀の中の懲りない面々』をご紹介します。

『塀の中の懲りない面々』


heinonakavideo2up.JPG
http://www.asahi-net.or.jp/~hi2h-ikd/film/morisakidata/dk001980.htm より

『塀の中の懲りない面々』(1987年、松竹)は、鈴木則文脚本、森崎東監督ですから、名前だけで面白そうな気がしてきます。

鈴木則文監督は東映で『トラック野郎』を撮った人です。

ですから出演者も、東映でお馴染みの俳優が出演しています。

森崎東監督は、山田洋次監督時代に助監督をつとめ、先程書きましたが、『男はつらいよ フーテンの寅』(1970年)では監督もつとめています。

花沢徳衛は、森崎東監督御用達俳優なので、それで出演したのではないかと思います。

原作は安部譲二。

自らの獄中体験を小説にしたものです。

安部直也(安部譲二の本名)役は藤竜也。

前科15犯のニセ医者が植木等、タレントkのパトロンと言われた大物役が花沢徳衛、新左翼闘士で超法規的措置により脱獄するのが柳葉敏郎、オカマを装い実は獄中ではご禁制の針をどこからかで入手していた油断ならない受刑者にストロング金剛。

その他、川谷拓三、なべおさみ、糸井重里、ケーシー高峰、森山潤久、松沢英司、上杉祥三、浦田賢一、汐路章。

安部譲二自身も受刑者として出演しています。

看守が山城新伍、江夏豊、江戸家猫八。

ヒロインが小柳ルミ子。

直也が更生するきっかけになった母親が丹阿弥谷津子。

この映画は、当時映画館で見ました。

実録といえば実録かもしれませんが、面白困った人たちの面白困った日常を描いています。

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ドッキリカメラ


こちらは東映映画ではないのですが、東映の人脈を感じる仕事です。

ピカレスク映画ではなく、『ドッキリカメラ』です。

最恐の結婚式!他の出席者のお祝い金は数十万なのに「安岡力也様一万円」でショックで転ける若山富三郎氏には笑った!?
https://youtu.be/L2-Znj6hDpk

若山富三郎と清川虹子が結婚することになり、事前に「お祝いは1万円」と話になっていたので、安岡力也が1万円包んだところ、実は他の出席者はもっと多額のご祝儀を持ってきていた。

式では、その額を1人1人読み上げるので、強面のはずの安岡力也がビクビクした、という仕掛けです。

要するに、安岡力也を引っ掛ける話です。

式の司会が山城新伍で、仲人が大木実夫妻、主賓の挨拶が花沢徳衛と、かなり凝った仕掛けなのです。

花沢徳衛
Youtubeより

ドッキリカメラというと、たまに悪趣味としか言いようのない仕掛けもありましたが、安岡力也がオドオドしているところは笑ってしまいました。

仕事ができる俳優が、真面目に仕掛けているので面白いのでしょうね。

「役者の格が今の役者なんか足元にも及ばないほどすごい」というYoutubeのコメントはまさにそのとおりです。

たぶんこの仕掛けは、以前、ある俳優の結婚式で、「普段着でお越しください」という言葉を額面通り受け取った若山富三郎がジーパンで行ったところ、他の出席者は式用の正装だったので若山富三郎が「顔を潰された」とムクレた話を、山城新伍が自分の番組で暴露していたことがあり、それがヒントになっているのではないかと思います。

まあ、安岡力也とか、若山富三郎をご存じないと、笑えないかもしれませんが……。

花沢徳衛さん、覚えてらっしゃいますか。

映画パンフレット 「塀の中の懲りない面々」監督 森崎東 出演 藤竜也 植木等
映画パンフレット 「塀の中の懲りない面々」監督 森崎東 出演 藤竜也 植木等

脇役誕生

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  • 作者: 花沢 徳衛
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1995/02/24
  • メディア: 単行本


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nice!(224)  コメント(13)  [編集]
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コメント 13

犬眉母

どんな役でもこなせそうな感じがしました。
by 犬眉母 (2019-03-07 02:19) 

末尾ルコ(アルベール)

花沢徳衛も熱演『塀の中の懲りない面々』と『ドッキリカメラ』・・・ありましたね、『ドッキリカメラ』!けっこう観ておりました。宍戸錠の司会が印象的でした。しかしよく考えれば、映画スターだった人が『ドッキリカメラ』の司会って、不思議と言えば不思議でしたね。当時はわたしは俳優としての宍戸錠はまったく知らなかったのですが。
『塀の中の懲りない面々』の原作は家の中にありました。多分父が買っていたのだと思います。私は当時、あまりそういう感じの内容には興味がなかったので読んでないのです。映画も未見ですが、おもしろそうですね。ストロング金剛はまだしも、江夏豊も出てるのですね。このキャストの中、丹阿弥谷津子の名があると、グッと引き締まる感じがいたします。

>強面のはずの安岡力也がビクビク

まあ、若山富三郎の結婚式では仕方ないですね(笑)。そう言えば、若山富三郎と安岡力也は、『ブラック・レイン』でも共演しておりました。松田優作と高倉健についてはよく語られる『ブラック・レイン』ですが、若山富三郎、内田裕也、国村準、神山繁らも上手に使われておりました。
花沢徳衛のプロフィールを見ると、わたしも多くの出演作を観ていることに驚かされます。それだけ自力ある俳優だったんですね。その中で、『警視庁物語シリーズ』というのはまったく知りませんで、なかなか続いたシリーズだったのですね。

>「役者の格が今の役者なんか足元にも及ばないほどすごい」

風格とか威厳とかがもうまったく違います。こうした世界を知らない今の若い世代は不幸ですよね。映画や俳優などについて発言をするのであれば、こうした世界を知った上でしてほしいですね。それはプロレスを語るとき、リアルタイムでなくても、力道山、馬場、猪木を知ってから語るべきであるのと同じことだと思います。

>300作ぐらい集中的に見たこと

素晴らしいですね!わたしの場合はどうしても、「バラエティに富んだチョイス」(笑)をしてしまいまして、お馬鹿映画の次はアート映画、次はアクション、次は恋愛ものとか、割と以前からそんな鑑賞姿勢です。系統立ててあまり観ることがないのです。そう言えば、わたしは読書の方もつい「バラエティに富んだチョイス」(笑)をしてしまう傾向があるんです。「興味ある作家は全集で網羅的に読むといい」という有効な読書法もあるようですが、まだやったことないです。三島や澁澤龍彦などはだいたい読んではいるのですが。


映像と舞台、そして映像演技と舞台演技の比較はとても難しく、単純に考えるべきではないですよね。もちろん多くの俳優(役者)たちにとって、舞台でのやり甲斐がいかに大きいかということもよく理解できます。そもそも映像の世界でいい役を得るのは至難の業であり、いつの時代もごく限られた人たちの特権のようなものです。
ただ、わたしが「どちらが好きか」と問われれば、やはり映像なのですね。もっとも舞台といっても、バレエや宝塚以外はほとんど観てないので(笑)何ですが。でもそこ、つまり現地へ行かねば鑑賞できないというのは舞台の弱点の一つだと思いまして、映像の、特に現在の「基本的にいつでも誰でもどこでも鑑賞できる」という状況が大好きなのです。まあ書籍のようなものですよね。そして、「映像芸術の不確かさ」もわたしが愛する要素です。映画史上の大傑作(←揶揄する向きもありますが)とされる『カサブランカ』は、撮影中は関係者の誰もが「酷い映画になる」と感じていたけれど、出来上がった作品は、「映画史上の神話」化しています。(あれ?案外凄い作品になっちゃった!)という事態(笑)が起こるのも映画のエキサイティングなところだと思っております。 RUKO

by 末尾ルコ(アルベール) (2019-03-07 03:36) 

ヤマカゼ

塀の中の懲りない面々は懐かしいですね。
by ヤマカゼ (2019-03-07 06:30) 

pn

安岡力也がオドオドしてる姿、見たい(笑)
by pn (2019-03-07 07:25) 

Rinko

花沢徳衛さん、声をよく覚えています。
お写真を拝見すると、その声が聞こえてきそうです^^
by Rinko (2019-03-07 07:47) 

えくりぷす

花沢徳衛さんは、ちょっと前の映画やドラマには何にでも出ていた印象があります。声に迫力がありました。
『塀の中の懲りない面々』の映画はほぼ記憶にないのですが、城崎勉を演じていたのは柳葉敏郎でしたか。小説では、好意的に書かれていたような覚えがあります。
by えくりぷす (2019-03-07 09:56) 

なかちゃん

顔は覚えているのですが、映画の中でどんな役柄だったかが記憶にありません。
『塀の中の~』は面白かったので、もう一度見てみましょうかね(^^)

by なかちゃん (2019-03-07 10:29) 

足立sunny

「塀の中の懲りない面々」は、原作は読んだのですが、どうも塀の中は生々しそうでしたので映画は見ていません。覚えているのは、時代劇でけっこうよくお見かけした方ですね。
by 足立sunny (2019-03-07 15:01) 

Take-Zee

こんにちは!
悪役やったり、頑固爺さんやったり。
個性あるかたでしたね!

by Take-Zee (2019-03-07 16:12) 

kohtyan

東映のやくざ映画はよく見ました、懐かしいです。
by kohtyan (2019-03-07 16:31) 

ヨッシーパパ

名前は知りませんでしたが、顔はよく覚えています。
味のある方でした。
by ヨッシーパパ (2019-03-07 19:17) 

ナベちはる

怖いイメージが強い安岡力也さんがドッキリで引っ掛けられる場面、全く想像がつかないので見てみたいです。
by ナベちはる (2019-03-08 00:47) 

coco030705

顔は記憶にありますね。渋い俳優さんという感じ。

by coco030705 (2019-03-08 23:17) 

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