So-net無料ブログ作成

障害者が支える北海道北見市の美好湯から接客サービスを考える

7ec36624f8c15f5e07a849bf06fe18ab_s.jpg

北海道北見市の美好湯という銭湯は、一度廃業したのですが、NPO法人によって再建され、現在は障害のある人たちが支え、地域のお客さんをお迎えしているそうです。『NHK1.5チャンネル』のダイジェスト映像をご紹介しながら、私の意見を述べてみたいと思います。



きょうは銭湯の話です。

といっても、盗用絵師の話ではありません(笑)

『NHK 1.5チャンネル』というFacebookページで投稿(4月11日 8:00)されていたダイジェスト動画です。

『力を合わせて支える“地域の銭湯”』というタイトルです。

北海道北見市で50年以上、親しまれてきた銭湯「美好湯」。

働いているのは、様々な障害のある人たち。

地域のお客さんをお迎えしています。

実は利用客の減少で、4年前に廃業したのですが、障害者がはたらける場所として、NPO法人が復活させたといいます。



銭湯は、難しい資格がなくてもできる商売だそうです。
https://tokyosento.com/special/5985/

強いて言えば、電気工事士、危険物取扱者(乙4)、簿記や販売士などがあれば望ましいそうですが、絶対に必要なものではなく、それらの資格は学歴や実務経験など受験資格にないので、いずれにしても支援学校出身の障害者でも従事できるということです。

これは北海道だけの話ではなく、墨田区石原の銭湯でも、障害者の就労支援の場として登場したことがニュースで取り上げられています。。

http://t-yomiuri.co.jp/%E9%8A%AD%E6%B9%AF%E3%82%92%E9%9A%9C%E5%AE%B3%E8%80%85%E3%81%AE%E5%B0%B1%E5%8A%B4%E6%94%AF%E6%8F%B4%E3%81%AE%E5%A0%B4%E3%81%AB/

このような就労支援は、もちろんもっと増えたらいいと思います。

2012年、改正された『障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律』が施行され、障害者の就労支援が行われるようになりました。

それ以前は、なぜ積極的に行われなかったかといえば、率直に言えば、障害者でやっていけるのか、足手まといにならないか、という考え方が社会にあったからではないでしょうか。

今でも、障害者の仕事というと、偏見のつもりがなくても、不安を抱く人もいるかも知れません。

健常者のように十分なサービス・接客ができないのではないかと。

しかし、私はむしろそれをきっかけにこう考えました。

そもそも、現状の“健常者のように十分なサービス・接客”自体が必要なんだろうか、と。

“おもてなし”で疲弊する日本人労働者


保守的な知識人がしばしば言います。

「日本ぐらい、接客サービスがしっかりして、食品の衛生状態がいいところはない」

そうかもしれません。

少なくとも、客の側からしたら悪いことではありません。

しかし、それ、ただ喜んでいるだけの話なのか、と思うことがあります。

まるで、ブラック企業奨励じゃないですか。

機械による技術力も大きい部分はよいとして、人の力による接客サービス、この金額でここまでやるか、というほど我が国の企業、商店はサービスの徹底を目指しています。

まあ、たまには何だろうと思えるような接客もありますけどね。

でも、私などはたぶん、たとえばスーパーのレジバイトも務まらないと思います。

客の買ったものを上手にかごに入れる自信もないし、待ち時間が長くならないようにすばやく処理していたら、なにか間違いをしそうな気がします。

やり方がどうであろうが、客の(気分はともかく)利益に客観的に関係ないようなところまで、行き届いたサービスを求めることで、労働者をどんどん消耗させているのではないでしょうか。

将来独立できる技術を身につけられるような仕事ならともかく、時間と労働力の切り売りでしかない労働に多くを求めるのは気の毒、と思うのは客として甘いのかもしれません。

しかし、我が国の、“まごころ”だの、“おもてなし”だのというスローガンによって、外国から来た観光客は喜ぶかもしれませんが、我が日本人労働者が、くたくたに疲弊していくのはどうなのかなという気がします。

スポンサーリンク↓

障害者が参加できない社会は健常者も疲弊している


美好湯の話に戻ります。

障害のある人の就労に対する不安があるとすれば、なんでしょうか。

もし、「足手まとい」なんていう了見があるのなら、それは結局、より効率よく仕事ができる人が偉い、という思想であり、結局は労働者自身の首を絞めるものにつながるものだと私はおもいます。

今の日本は、消耗しすぎているような気がしますが、いかがでしょうか。

知的・発達障害者の就労自立支援 (特別支援教育ONEテーマブック)
知的・発達障害者の就労自立支援 (特別支援教育ONEテーマブック)

発達障害の人が就職したくなる会社: 発達障害者の自立・就労を支援する本2

発達障害の人が就職したくなる会社: 発達障害者の自立・就労を支援する本2

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2018/06/23
  • メディア: 単行本



スポンサーリンク↓


nice!(242)  コメント(11)  [編集]
共通テーマ:学問

nice! 242

コメント 11

末尾ルコ(アルベール)

障害者が支える北海道北見市の美好湯から接客サービスを考える・・・わたしどうも「おもてなし」という言葉が好きではなくて、もともとは特に好きでも嫌いでもない言葉だったのですが、ここまで日本の津々浦々にまで「おもてなし」が氾濫すれば、うさん臭さを感じざるを得ません。そもそも「我々はおもてなしが得意な国民(県民)だ」などと喧伝するのっておかしくないか、というお話でもあります。
混雑時のスーパーのレジ、わたしもとてもじゃないけれど、務まりそうにありません。コンビニもそうですね。あの時給であれだけの多様な仕事を託されてはたまったものではないと思います。やってらっしゃる方々、すごいなといつも感じてます。
銭湯「美好湯」の取り組みはとてもいいですね。わたしは銭湯を利用することがないので(子供時代に数度、連れて行ってもらったことがありました)、その仕事内容についてはほとんど知りませんが、銭湯に限らず障害者の方々に可能なお仕事であれば、どんどんやっていただきたいし、「できる」ということを様々なメディアを通じて喧伝していただきたいですね。

>“おもてなし”で疲弊する日本人労働者

チェーン店のカフェなんかでも、(ここまでやらなきゃならないの?)と感じるくらいのサービスぶりですよね。半面、飲食業やスーパーなどよりもサラリーの高い銀行などでは、窓口で仏頂面のスタッフもおります。今わたしは毎日2回、病院へ面会に行っておりますが、看護士は技術を打っている職業であることもあり、患者や家族に対する応対は個人の裁量にかなり任されているのかなと感じます。だから応対に関しては個人差がとても大きいですよね。まあ正直なところ、看護士の側から積極的に話しかけてくれる方はとても有難い存在に感じます。

それにつけても、「おもてなし、おもてなし」という風潮、どうにも居心地が悪いです。


・・・

>歳をとるということは誰でもそうしたリスクがある

いつもなのですが、とりわけ昨日くださったこのコメントには心の底から救われた気分になりました。本当に本当に有難うございます。
そうなんですよね、わたしもいろいろ書いていて、いろいろ「分かっているつもり」でいながら、今はどうしても「母しか見えない」状態となっております。でも違うのですよね。70を越え、80を越え、「何もない」なんていう人はいないということなのですよね。いや本当に、「分かっていたつもり」だったんです。しかしそれが心底の理解ではなかったのですね。そしてそのような真実をいっぷく様がお書きになってくださると、心の底から響いてきます。感謝、感謝です。


>時間が経つことで昔の見え方も少しずつ変わっている

これはもうまったくおっしゃる通りだと思います。わたしもプロレスの限らず「現在のもの」は「押さえておく」くらいの付き合いが多いです。現在にもいいものもなくはないですが(山田姉妹やももクロとか 笑)、愉しめるものごとに時代は関係ないですし、日本で言えば、平成より昭和の方がおもしろいケースがほとんどです。その意味でわたしがとても嫌いな新語の一つが、「オワコン」なんですね。     RUKO

by 末尾ルコ(アルベール) (2019-04-14 03:15) 

pn

健常者って言うか、この値段でそこまで要求する?って人が増えたって感じな気もします。
by pn (2019-04-14 06:12) 

su-nya

同感です。
日本は、包装と同様、サービスも過剰です。
お客様はお金を払うからといって神様ではありません。
もちろん感じの悪い接客は不快ですが。
障害者の生きる場所づくりと人手不足、
両方解消できるのにと思います。

by su-nya (2019-04-14 10:47) 

プー太の父

北見市に住む私が詳しいことを知らず
美好湯は廃業したままかなと思っていました。
私も弁当配達という仕事をしてから、お客さんにも
障害のある方が多いので北見市にも自分が思っていた
何倍もの障害者がいると知るようになりました。
それだけ普段は外に出ない障害者も多いのかと思います。障害者の人達が生き生きと働く場所が出来るし
地域の人達にも喜ばれればとてもいいことです。
by プー太の父 (2019-04-14 15:15) 

coco030705

こんにちは。
おっしゃる通りだと思います。どの店にしろ、特に大きいデパートなどは、あまりに過剰なサービスにびっくりすることがあります。それをやらなければならない販売員の方は、大変ですよね。例えば、ニューヨークのデパートの愛想の悪いこと。ただ物を袋に入れてくれるだけで、有難うともいわない人が多いです。これはちょっと極端すぎますが……。
日本も、もっと働く人の立場に立つことが大事ですよね。

by coco030705 (2019-04-14 15:25) 

そらへい

働くと言うことは、時間と労働力の切り売り
と同時に自己実現とか達成感の対象であるべきです。
強いられるだけの労働では、身が持ちません。
しかし、実際は、おっしゃるようにただひたすら
疲弊させる方向に進んでいるように思えます。
目標の達成、コンプライアンス等々・・・
by そらへい (2019-04-14 16:39) 

ヤマカゼ

2020東京オリンピック、どうなるのでしょうね
by ヤマカゼ (2019-04-14 17:50) 

ヨッシーパパ

銭湯は、ますます減ってきていますね。
子どもの頃に行った銭湯には、鯉のいる池があったり、フルーツ牛乳があったりと、子どもでも楽しむことが出来ました。
by ヨッシーパパ (2019-04-14 19:32) 

ナベちはる

「ここまで必要?」というところまでサービスが展開されるのは、日本の良いところでもあり、同時に悪いことでもあり…なかなか難しそうです(汗)
by ナベちはる (2019-04-15 01:04) 

犬眉母

障害者が参加できない社会は、余裕がない社会ですね。
by 犬眉母 (2019-04-15 02:14) 

風の友

「障害者が参加できない社会は健常者も疲弊している」
全くその通りだと思います。
でも、現実はなかなか厳しいと思います。
教育も大事だと思います。

by 風の友 (2019-04-16 01:18) 

Copyright © 戦後史の激動 All Rights Reserved.
当サイトのテキスト・画像等すべての転載転用、商用販売を固く禁じます