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魔法使いサリー、魔法だけで解決しなかった愛や友情のストーリー

魔法使いサリー、魔法だけで解決しなかった愛や友情のストーリー

魔法使いサリーの原作者である横山光輝さん(1934年6月18日~2004年4月15日)の命日です。『鉄人28号』『伊賀の影丸』『仮面の忍者赤影』『コメットさん』『バビル2世』『三国志』など長年にわたり活躍しましたが、今日は『魔法使いサリー』を思い出します。(画像は断りのない限りGoogle検索画面より)



東映アニメーションミュージアム公式YouTubeチャンネルが、第1回の動画を公開しています。



魔法使いサリーは、横山光輝によって『りぼん』に掲載されていましたが、やはり印象深いのはNET(現テレビ朝日)のアニメ番組です。

途中からカラーになりましたが、私はリアルタイムでモノクロも見ていました。

魔法使いサリー

翌日の幼稚園のバスで、魔法使いサリーのことを話題にしようとかどうしようか迷っていたら、男のクラスメートから切り出してきたので、「ああ、男の子でも見るんだ。よかった」とホッとした記憶があります。

再放送の回数は数え切れませんが、全109話は1話として“中ダレ”がなく、全て見どころのある全力投球なので、何度観ても、観るたびに新しい発見があるようです。

小学校を舞台にした学園モノである


魔法使いサリーは、サリーという絶対的な主人公が、魔法で好き勝手するだけのストーリーではありません。

人間の機微に触れて、次第に心が豊かになっていく様子が描かれています。

それは、視聴者(子供)にとっての道徳の時間になっています。

小学校の頃、道徳時間にNHK教育テレビを見ましたが、あのアニメ版で、かつお説教テイストではなく、視聴者に訴えかけてきました。

たとえば、サリーは涙を流したことがなかったのですが、病院で検査を受けても「身体的には問題ない」との診断。

魔法使いサリー

魔法の国にはない涙は、挫折や喜びや悲しみなど人間らしい心をもつからこそ流せることをサリーは知りました(第11話『涙くんはどこにいる』)

サリーが応援している男の子が、野球でいいプレーが出来るように安易に魔法を使っても、人間の心は動かないことを示す(第12話『横丁の王子様』)ストーリーもありました。

私が印象に残るのは第53話の『給食の王様』という話です。

勉強はできないのに給食の献立ならなんでも知っているオサムという児童が、調理場の修理のために給食が中止になり落ち込んでしまいます。

理由は、大好きな給食がないから、というだけではなさそうで、学校にお弁当を持ってこなかったり、急にアルバイトを始めたりします。

真相は、“給食のおばさん”が失職したのではないかと心配して、自分がお金を作って渡そうとしていたのです。

しかし、地方公務員の“給食のおばさん”は、給食がなくても給料はいただいていたから心配ご無用、という話です。

無情な別れがある


子供番組だから適当なハッピーエンドで、という安易な作り方をしていないのも『魔法使いサリー』のすばらしいところです。

登場人物が、遠くへ行ったり消えたりする“無情”な設定がありました。

時間はひとっところにとどまっていない、今の環境や人間関係は永遠ではない、ということを教えられました。

ファンの間ではもっとも評価が高いのが、『第54話 ミスター雪だるま』です。

カブは、サリーの作った雪だるまに魔法をかけて子分にしようとしますが、最初はなかなかいうことをききません。

しかし、時間がたつにつれて、風邪薬を身を削って買ってくれたりなど信頼関係ができてきますが、そんな時、子供のいたずらで家が火事になりそうに。

ミスター雪だるまは、解けてしまうのを承知で自ら火の中に身を投じ、体を張って消火します。

ミスター雪だるま
http://www.npo-birth.org/staffblog/2011/02/post-308.html より

このシーン、すぐに飛び込んだら感情移入できないのですが、ミスター雪だるまは悩んだ末に意を決して飛び込むので、視聴者は胸が熱くなります。

第108話の『ポロンの子守唄』は、原作にないポロンとの別れが描かれています。

ポロン

捨て子だったのを魔法の国で拾われたポロンですが、サリーの前にポロンにそっくりな娘・カオルを探している夫婦が現れました。

ポロンが、もしカオルとして人間に戻ったら、サリーたちのことはすべて記憶から消えてしまいます。

サリーは悩みますが、両親がいなくて寂しがるポロンを人間の両親のもとへ帰します。

そして最終回の『第109話 さよならサリー』は、サリーたちが人間界に別れを告げる話です。

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昭和版の再放送とともに平成版も


地上波では、1960年代から2000年ぐらいまで再放送があり、21世紀に入ってもCSで放送されました。

また、平成版も制作されています。



これはこれでおもしろいですが、人間に戻ったはずのポロンがいることが残念な点です。

いずれにしても、『魔法使いサリー』は親、子、孫と三代で語り合える番組だと思いますが、みなさんは、昭和版、平成版、ごらんになりましたか。

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nice!(228)  コメント(19)  [編集]
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コメント 19

犬眉母

登場人物の言葉遣いもちゃんとしているし、
子供対象だからといって、いい加減に作っていない
真面目な番組でしたね。
by 犬眉母 (2019-04-15 02:13) 

末尾ルコ(アルベール)

魔法使いサリー、魔法だけで解決しなかった愛や友情のストーリー・・・これはわたしも子ども時代に観ておれば、人生観・人間観などにいい影響を受けていたかもしれません。もちろんサリーちゃんは放送しておりましたが、堅苦しいプロテスタントの祖父母が同居していた時代でして、男の子がこうしたアニメを堂々と観られる雰囲気ではありませんでした。特にオープニングのテーマ曲が、わたしも子ども心に恥ずかしくて、始まったらチャンネル変えてましたです。おそらく自分ひとりしか部屋にいなければ観ていたのでしょうが、当時は祖父母が必ずおりました。あと、横山光輝は漫画家として今一つ肌に合わなかったのです。実写版の『赤影』は大好きでしたけれど。いまでもアニメ、特撮のテーマソングとしては、『赤影』と『タイガーマスク』がわたしの中では2大ベストです。漫画家は手塚治虫、永井豪、藤子不二雄、石森章太郎らです。

>「ああ、男の子でも見るんだ。よかった」

わたしの周囲には男の子ではいなかったと思います。少女漫画を読んでた男子もいなかったです。そのあたりはマッチョ性濃厚な高知の土地柄もあるかもしれません。最近の小中生はどうか知りませんが、わたしの時代は男子だけでなく、女子の精神性にもマッチョイムズがかなり浸透していて、すぐに「そんなの男じゃない!」とか言う女子がおりました。

>道徳時間にNHK教育テレビ

テレビを見る時間、ありましたね。でも道徳って、学校でやるとどうもおかしくなる傾向がありました。そもそも学校の先生って、人間としてこなれてない人が多いのに、道徳も何もないものだという気もしますね。
それにしてもこうしていくつかのエピソードを拝読させていただいていると、昨今の日本人にこそ、この作品を見せるべきだという気もしてきます。何と言いますか、最低限の人間同士の機微も理解できない人たちが多いのですよね。

・・・

>車椅子で外の散歩とか、気分転換があると食欲にもいいかもしれませんね。

実はこれ、ブログ記事では後日詳しくアップしますが、14日に許可が出ました。「病院外」までよかったかどうかは確認し忘れましたが、少なくとも病院内はOKです。そして差し入れも、こちらから打診する前に(笑)許可が出ました。油断は絶対しませんが、状況が大きく変わってきたのは間違いありません。今後はリハビリがいかに進むか、そして「めまい」などもいろいろな進行を妨げますので要注意だと考えております。

>近所付き合いをしなかったのが悪い

こうしたことを書く神経が理解し難いです。結局どうなのでしょうね、普段のいっぷく様のご意見がこの人の気に入らず、何もかも悪い方に取ってしまうということかもしれませんが、「意見の相違」と「人間性」は別問題ですからね。日本人は伝統的に議論が苦手とされますが、「意見の相違」で相手の人間性そのものを否定してしまう人、いまだ多いですね。しかも嫌なら巡回しなければいいのに、わざわざ来て、不愉快コメントまで書き込むという。ネット掲示板やヤフコメ欄などで罵詈雑言書き散らかす人たちと共通点を感じます。 RUKO

by 末尾ルコ(アルベール) (2019-04-15 03:08) 

ゆうのすけ

今は滅多にアニメーション番組や子供向け番組は見ませんが こういう作品て少なくなってしまったのですかね。
私は[魔法使いサリー]は 再放送でも良く見ていましたっけ。パッとはなかなか思い出せませんが 子供心に投げかけて来ることはかなりあったように記憶しています。笑いだけじゃなくて 心を痛めることや 悲しく思う事 怒ること ドキドキハラハラしたり それに海外から転校してくる子や いじめっ子や 立場が決して良くない子が登場する回なんかもあって 胸が苦しくなることも何度もありました。タイトルは全く覚えていませんが

・カブの魔法で よっちゃんちの三つ子がタクシーごと小さくなって もぐらの穴の中?に カブの魔法では元に戻せない?。。。
・ユリの花を育てる女の子が出てくる回 水をがぶ飲みする。。。
・言葉の通じないくにから転校してきて みんなと仲良くなりたくて大事に花壇を作る女の子が病気になっちゃう回。。。
・ガンコとか言う女の子の魔法を解くためにサリ―が木彫りの人形を徹夜で掘る。。。
・眼鏡にまつわる話の回。。。
・お母さんを早くに亡くされて 母親代わりのよっちゃんがノイローゼになる話。。。
・東京の御蔵島が舞台になる血清を運ぶ話。。。
・ポロンのひき取られる話もありましたね。
・最終回は 学校が燃えちゃうんですよね。。。
なかなか思い出せないけれど 子供の視線でも自分だったらどうする?!子の人はどういう気持ちなんだろう?とか 考えるチャンスを毎回感じていたように記憶しています。そう言うところで 倫理や道徳観を(こういう表現は変かもしれませんが)アニメーション番組で学んだような気がしますね。
山田邦子さんのギャグネタじゃないですが 今でも多分 最終回の「あたし本当な魔法使いなの!」と告白する所から「え゛っ、あたし信じられない!(よっちゃん)」。そして魔法で家を消して みんなに別れを告げて 馬車に乗ってそれまで住んでいた街を空から見下ろし魔法の国へ帰って行くシーンは 効果の音源等も含めボロボロしちゃうと思いますよ。書いてて涙が。^^;

そういえばね 私の同世代は 男の子は女の子の主人公のアニメーション番組なんか見ない!とか言いながらね 強がってた男の子もみんな見てたりしてたんですよね。見栄張ってみない子もいただろうけれど。そんな時代でしたっけ。☆彡
by ゆうのすけ (2019-04-15 04:07) 

ヤマカゼ

昔のアニメは教えられることもありましたね。
by ヤマカゼ (2019-04-15 06:02) 

pn

よく見てたけど最終回以外は記憶に無いかなー。
冷静に考えると子供の頃見てたアニメ、ほとんど内容思い出せないんだよね、面白かったなーと言う漠然とした記憶しか(^_^;)
by pn (2019-04-15 06:21) 

kou

子供の頃は横山光輝さんの作品が好きで、テレビや漫画本に夢中になってました。
魔法使いサリーの主題歌はまだ覚えています。
by kou (2019-04-15 07:11) 

Rinko

主題歌はよく覚えているのですが、ちゃんと観た記憶が曖昧です。
もう一度観たいですね~。今だと違った感想が出そうです。
by Rinko (2019-04-15 08:11) 

旅爺さん

爺は男だけど魔法使いサリーは可愛らしいので子供達と一緒に良く見てましたよ。
by 旅爺さん (2019-04-15 08:24) 

nachic

横山光輝さんは、膨大な数の名作を残されている偉大な漫画家さんだと思いますが、同時代の漫画家と比べて、作家性において同じランクで語られないような、ものすごく評価が低いことが悲しく思っていましたが、いっぷくさんのようにきちんと見ておられる方もおられるのだと、嬉しく思いました。
by nachic (2019-04-15 09:40) 

poko

これは子供の頃によく見てました。
内容は全く覚えてないですけど。
by poko (2019-04-15 10:44) 

tsun

よく観ていたんですが、カブとよし子ちゃんの記憶しかありません。しかし、いっぷくさんの書かれたことを読んで、また無性に観たくなってきました。
横山光輝さんの作品では『バビル2世』が好きです。
by tsun (2019-04-15 11:08) 

Take-Zee

こんにちは!
あの”魔法使いサリー”も横山さんの
作品でしたか? 
by Take-Zee (2019-04-15 14:54) 

ヨッシーパパ

サリーちゃんは、欠かさずに見ていましたね。
子どもの頃は、TVぐらいしか娯楽がありませんでしたから。
by ヨッシーパパ (2019-04-15 19:06) 

mau

サリーちゃんのパパが好きでした。懐かしいなぁ
by mau (2019-04-15 21:54) 

足立sunny

魔法使いサリーが横山光輝さんのご作品だとは、うかつにも気づいていませんでした。鉄人28号とバビル2世のイメージが強すぎるのですが、少女系もけっこう描かれているのですね。
by 足立sunny (2019-04-15 21:55) 

ナベちはる

アニメを通じて学ぶことは、同じことを大人が言い聞かせるよりも良いかもしれませんね。
by ナベちはる (2019-04-16 00:46) 

えくりぷす

平成版も昭和版も少し見ていると思います。
よし子ちゃんの三つ子の弟が印象にあります。
横山光輝作品は、大人になってからも『三国志』を読みました。
by えくりぷす (2019-04-16 13:38) 

そらへい

私は「鉄人28号」「伊賀の影丸」世代なので
横山光輝さんが「魔法使いのサリー」などを
手がけたことは意外でしたね。
by そらへい (2019-04-17 21:14) 

レインボーゴブリンズ

ボクも、魔法使いサリーはよく観ていました。一種の道徳番組と言ってもいい位、良くできたアニメだと、大人になって振り返るとそう思いますね。音楽は小林亜星さんですが、泣けるようなBGMもありますね。

ゆうのすけさんがいくつか挙げていましたが、「ポニーの花園」という回が心に残っています。花の数だけ友達ができますようにと願い、花壇を作るインド人(だと思います)少女ポニーのお話です。
ポロンちゃんを人間に戻すために、サリーちゃんが奮闘する話も心に残っています。嵐の日もポロンの魔法を封じるサリーちゃん。手の甲にクローバーの模様が浮きあがり、それが消え無くなったら人間に戻ったしるしでした。

「花のピュンピュン丸」と「サリーちゃん」は、夏休みや冬休みの再放送番組の定番でしたね(笑)
by レインボーゴブリンズ (2019-04-18 00:31) 

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