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京都アニメーション火災、またぞろわかっちゃいない机上の空論

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京都アニメーション火災。一酸化酸素中毒で多数の心肺停止。火災経験者としてこういうニュースは、なんとも辛いところですが、直接被害に合わないと、人間というのはなかなかわからないこともあるのかもしれません。突然の火災は理由のいかんを問わず、いつどんなきっかけで、誰に発生するかわからないことなのです。


大きな火災のたびに、同じことを書いているような気がするのですが、経験者(の家族)として、今回も書いておきます。



NHKのニュースによると、出火後に避難した男性社員が、ほかの社員とともに1階に飛び降り、着地した際に腕にけがをしたものの、消防に救助され病院に搬送されたという話です。

その際、男性はこう話しています。

「現場では『助けてください』と叫ぶ声がたくさん聞こえた。2階から飛び降りてけがをするか、死ぬかの選択だったが、その時、飛び降りることができなかった社員もいた」

飛び降りて逃げなかったことを批判する空論


ネットでは、「飛び降りることができなかった」ことに対して、このような批判コメントが書き込まれています。
>こういう命が掛かった天秤に迷う時点で頭足りないんじゃない?なにも100階から飛び降りろって話しじゃねんだからさ。足一本と命のどっちが大事なんだって事やんけ。
>2階ごときから飛び降りるのが嫌で死ぬってwどこのお嬢様だよ
>女性は怖いだろうけどさすがに飛び降りるべきだよね

わざわざ炎上しそうなコメントを書いている、というふうでもなく、いまだにこう思っている人が後をたたないんですね。

結論から述べると、これらの落書きは、机上の空論です。

こういう書き込みは、「亡くなった人は、すべきことをしなかったから悪い」論の温床となり、ヘイトに等しいものです。

いいですか。

そもそも、「飛び降りるか、死ぬか」という選択肢は、今だから振り返ってそういえるのであり、火災でその場にいたら、それが採るべき選択なのかどうかなんてわかりません。

それが突然であるというだけでなく、火の勢いというのは、どうすればいいのか、判断する時間も余裕も当事者から奪ってしまうのです。

この手の無責任な「提案」は、私の火災のときも、スレッドを2つも作ってネット民は楽しんでいました。

私の火災のときは、私が戻ったときはもう火が出ていたので(つまり煙も大きくなっていたので)中がわからず、近所の人々に「消化器をどなたか貸してください」と叫んでいたのですが、ネット民に言わせると、「火の中に飛び込まなかったことが悪い」といい、そこからさらに、「だから怪しい」と、犯人扱いまでされてしまいました。そこまでくるともう、不法行為ですよね。

IP公開の申請をして、名誉毀損で告訴する方法もあったのですが、日々の生活の立て直しで精一杯でそれはかなわず。

でも、今考えると、ネット民に一石投じる意味で、告訴はしておけばよかったなあと後悔しています。

部屋から全速で逃げなかったことを批判する空論


>窓がある、焼け死ぬぐらいなら手足の1本2本折れようがどうってことない飛べ/目の前に通路がある、焼け死ぬぐらいなら1秒2秒大やけどしてでも炎の壁を全速で突っ切れ

これも、物知らずなことを書いているなあ、と思います。

一酸化炭素中毒って、そういうもんじゃないんですよ

ましてや、今回はガソリンでしょう。

黒鉛の濃度もかなり濃いと思います。

一呼吸で倒れてしまうかもしれません。

1回すったらそれっきりなんです。

その場で倒れて死んでしまうのです。

それを、走り抜けるって……

空想も大概にしろよって思います。

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避難訓練より大事なこと


学校や職場でも、おざなりの避難訓練やってますよね。

「おざなり」って言いすぎですか。

でも、火を前にした心理状況や身体のコンデションは、その訓練では知ることができませんよね。

私としては、一酸化炭素中毒とは何かとか、火の勢いと現場にいる人の状況などをきちんと消防署の人に教育してもらいたいです。

教科書とノートの座学でいいですよ。

一酸化酸素中毒の知識がない人が多すぎます。

ぜひみなさんも知っておいてください。

逃げ遅れは、「もっとはやく逃げればよかったのに」ではなく、火花入りの煙と一酸化炭素が、逃げさせてくれなかったのです。

その場でバタバタ倒れてしまうものなのです。

そう考えると、私の妻子は、心肺停止や深昏睡からよく生還できたなあと、当時を思い出して改めて戦慄を覚えます。

冒頭のイメージ画像
Photo by Aliyah Jamous on Unsplash

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1320―一酸化炭素中毒のこわさを伝えたくて

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