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『喜劇誘惑旅行』今日はフランキー堺の生まれた日

『喜劇誘惑旅行』(1972年、松竹)を鑑賞しました。主演のフランキー堺が生まれたのは1929年2月13日。今日で生誕86年になります。鹿児島県に生まれ、東京大田区池上育ち。フランキー堺とシティ・スリッカーズでドラマーとして活躍後、日活、東宝、松竹などの映画やテレビドラマに俳優として出演。写楽の研究でも有名です。

フランキー堺
Google検索画面より

これまでにも何度かご紹介しましたが、フランキー堺は我が郷土の誇るべき名士。

出身の大田区立池上第二小学校の隣にある成田山成心寺の石塀の一画には、「上目黒、フランキー堺」と刻まれています。

成田山成心寺

石塀の一画

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ちなみに、「第二」がつかない大田区立池上小学校は、喜劇駅前シリーズでフランキー堺の姉などを演じていた淡島千景の出身校です。当時は、大森区立池上尋常高等小学校といっていたそうです。

池上本門寺
池上小学校は池上本門寺の境内を借りて開校したそうです

さらに、隣町の女塚(現西蒲田)に住んでいた小沢昭一とは、麻布中学で同級生に。

小沢昭一
Google検索画面より

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その小沢昭一の対談集である『芸渡世浮き沈みーアハハ』(晶文社)という書籍の中で、フランキー堺と小沢昭一が対談しています。

これは、『内外タイムズ』という新聞で昭和40年代に行っていた対談をまとめて書籍にしたものだそうです。

元同級生でも現在のお互いを尊重


同書によると、フランキー堺はジャズの世界に戻りたいと話をしているのですが、結局晩年は写楽の研究に没頭しているので、これは実現しませんでした。
小沢 あなたを見ていて怖いと思うのは、太鼓(ドラム)をたたいているときですよ。ほかに仕事をやっているときには、おいフラさんよと肩を組める感じがある。ところが、太鼓をたたいているときのあなたは、スーツと遠くへ行ってしまうんだよね。あそこには何か怖いものがあるね。あの怖いものがあなたの中にある本質的なものと、無縁じゃないような気がするな。
フランキー テレビ師として、あのドラムをたたくことのみならず、とにかくジャズの場を、いままでの僕の持てるものをフルに注入して、しゃっちょこ立ちしてでもいいから、獲得したらと思っているんですよ。僕はジャズキチですけど、一部のジャズキチのためでなく、ジャズにこだわらないで、中年のための音楽、いま働いていて音楽が必要な層もあるんですよ、そのための音楽を何とかしたいと思うね。

私がこの「同級生対談」をいいなあと思ったのは、小沢昭一がフランキー堺のことを、「フラさん」と呼んでいることです。

これは、同業者としての呼び方であって、元同級生の呼び方ではないですよね。

つまり、お互いの現在を尊重しあっているわけです。

昔同級生だっただけで、お互いいい年の社会人なのに、その時代のアダ名とか、呼び捨てをする奴がいるのですが、私はそれだけで、その元同級生との付き合いは御免被りたくなりますね。

だって、たまたま学校時代に同じクラスだっただけで、いつまでもその関係を引きずるなって思いませんか。

私は、自分の息子ぐらいの若い社会人にも、ナニナニさんと「さん」付けで呼んでいます。

年配者としての責任感や主導権はあっても、一人の社会人としては対等だと思うからです。

喜劇旅行シリーズもフランキー堺の代表作の一つ


さて、フランキー堺の代表作といえば、『幕末太陽傳』(1957年、日活)や『私は貝になりたい』(1958年、KRT=現TBS)、いつもご紹介している『喜劇駅前シリーズ』(1958年~1969年、東京映画/東宝)、『赤かぶ検事奮戦記』(1980年~1992年、松竹/ABC)、『写楽』(1995年、西友・TSUTAYA・堺綜合企画・表現社・テレビ朝日/松竹・松竹富士)などが挙げられます。

『幕末太陽傳』については、後日改めて記事を書きたいと思います。

そして、もうひとつ、忘れてはならないのが、瀬川昌治監督による松竹の『喜劇旅行シリーズ』(1968年~1973年、全11作)です。

以前、『喜劇怪談旅行』(1972年)を書いた時にもご紹介しましたが、喜劇旅行シリーズは、べっ甲の丸いフレームのメガネを掛けたフランキー堺が主人公です。

手元にあるのは、シリーズ10作目の、タイトルにも書いた『喜劇誘惑旅行』。

『喜劇誘惑旅行』より
『喜劇誘惑旅行』より

前半では恋人役だった倍賞千恵子と夫婦になっています。

ストーリーは、テレビのクイズ番組でフィリピン旅行があたったものの、行けるのは倍賞千恵子だけ。

ところが、倍賞千恵子が羽田ーマニラ、ラインの開設10万人目の客になり、その商品としてやはりフィリピン旅行の権利を得たため、夫婦はそれぞれ別々の添乗によるフィリピン旅行となります。

旅先では、フランキー堺が機内で知り合った女性(尾崎奈々)と、倍賞千恵子は現地の夫そっくりのフィリピン人(フランキー堺の2役)と仲良くなりますが、そこは喜劇ですから、何とかなりそうで実は何ともならず、結局夫婦で帰国するという、なんてことない話です。

フランキー堺の職業は車掌ですが、そのストーリーなら別に何でも良かったんじゃない、と思います。

このシリーズは、やはり第1作目の『喜劇・大安旅行』(1968年)はマニアの評価が高い。

伴淳三郎がC58を運転するシーンは今もファンの語りぐさです。

しかし、同作はVHSだけで、DVDは発売されていません。

手に入ったら、記事にしたいと思います。

芸渡世浮き沈み―アハハ (小沢昭一座談)

芸渡世浮き沈み―アハハ (小沢昭一座談)

  • 作者: 小沢 昭一
  • 出版社/メーカー: 晶文社
  • 発売日: 2007/11
  • メディア: 単行本


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